21話 やばい ページ22
｢やばいわね｣
彼女は私が作った玉子焼きを箸で掴みそう言った。
そんな私は、自販機で買ったパックの牛乳を飲んでいる。
『何がやばいの?新入生テストそんなにやばかった?』
｢数学以外は完璧よ｣
『
｢って、そうじゃないわよ!｣
机をバン!と叩き佳奈ちゃんは言う。
｢海常に来たと思ったら、黄瀬涼太がいるんだよ!しかも同じクラス!｣
『佳奈ちゃん、涼太のこと知ってたんだね』
｢あったりまえじゃない、あのモデルの黄瀬涼太よ?今時の女子が知らない方がおかしいわ｣
佳奈ちゃんはさらに私のタコさんウインナーにも箸をのばす。
『私は知らなかったけどね』
｢あんたは【幸ちゃん】さん命だったもんね｣
『もちろん!』
昨日貰った幸乃さんの肉じゃがを頬張る。
あーやっぱり美味しい〜!!!
｢ん、てかさっきキセリョのこと涼太って言った?｣
『ん?うん、言ったよ』
｢ちょ、え、ズル｣
『佳奈ちゃんも呼んだらいいじゃん。本人から名前で呼んでって言われたし』
｢は〜...あんたはもう...｣
佳奈ちゃんは長い長いため息をつきながら、机に肘を着く。
その際に、私のピーマンの肉詰め(１/4サイズ)を箸でつまんでいた。
一応私のお弁当なんだけどな〜...
｢名前で呼んでって言われても、呼びたくなくなるでしょ｣
『佳奈ちゃんはそういう人だったね。なんか複雑な感情をお持ちのようで』
｢あんたに言われたくないわよ｣
『というか佳奈ちゃん彼氏いたよね?ご飯一緒に食べなくてよかったの?』
｢中学の時もAと一緒にご飯食べてたじゃない。あと彼氏はいいのよ。たまに甘やかしてあげてるから｣
『アメとムチ...?』
｢で、そういうあんたは【幸ちゃん】さんと食べなくていいの?中一の時は一緒に食べてたんでしょ?｣
『んー他の人と食べてるだろうし、今日聞いてみるつもり。どうせ屋上で食べてると思う』
残った玉子焼きを口の中に入れる。
｢じゃあ、【幸ちゃん】さんと食べれるようになったら言ってね。私はそうね...彼氏と食べるわ｣
『ありがとね〜とりあえずちょっと行ってくる』
ガタッと椅子から立ち上がる私。
佳奈ちゃんは不思議そうに私を見上げる。
｢どこ行くのよ?｣
『幸ちゃんのストロー貰いに行ってくる!』
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (
レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです！しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴよ子 | 作成日時：2017年9月30日 23時
