34話 守りきれるのかな ページ35
「それでは試合再開します!」
タイマーのブザーが体育館に響く。
涼太がコートに出ると、一同はザワつく。
スイッチが入ると、とても迫力があって、涼太とは思えない。
そして女子のギャラリーが凄い。
入学してきた時はびっくりしたけど、3週間経った今では、なんとも思わなくなった。
ただ、練習試合とか試合ならわかるけど、練習中にまでギャラリーが詰め寄せてくるのは、正直迷惑かもしれない。
『あ、幸ちゃんにシバかれてる...』
いつまでも女子達に手を振っていた涼太は、幸ちゃんのドロップキックを受けることに。
「てゆーか今の状況分かってんのか黄瀬!」
幸ちゃんは、そう言いながら、肩にパンチ、俗に言う肩パンをお見舞している。
「あんだけ盛大なアイサツもらったんだぞウチは〜!
キッチリお返ししなきゃ失礼だろが!」
先程誠凛がシュートを決めたので(ゴールは壊れたが)、オフェンスはこちらからになる。
幸ちゃんがボールを貰い、攻めていく。
そこで、森山先輩は、涼太にディフェンスをしていた火神くんにスクリーン(ディフェンスの動きを遅らせ、攻撃のチャンスを作ること)をかける。
フリーになったところで、幸ちゃんが鋭いパスを出し、涼太はシュートに向かう。
「こっちもアイサツさせてもらうっスよ!」
涼太は高く跳ぶ。
あ、もしかしてこの動き、さっきの火神くんのダンク...!
そのままボールをリングに叩きつけた。
おお!という歓声が沸く。
「バカヤローぶっ壊せっつったろが!!!」
「いって!スイマッセン!!!」
幸ちゃんは、ゴールを壊さなかったことに怒り、涼太を蹴る。
昔から、負けず嫌いというか...売られた喧嘩は買う精神がとても高いこと。
まず、またゴール壊しちゃったら試合にならないでしょうが...!
でも...
『威力は火神くん以上...』
「流石黄瀬と言ったところだな」
『そうですね。コピーの精度も、着々と上がってきていると思います』
だけど、お互いの攻撃力は相当高い...
これ、守りきれるのかな...?
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時