※lovelessmarriage※42 ページ49
赤「…君に何が出来る？」
ゆっくり振り返った彼は嘲笑うかのようにあたしを見下してるみたいだった。
貴「話を聞くことなら出来ます」
貴方の痛みを柔らげたい。少しでも、その色を失った目に光を灯してほしい。
赤「君に話した所で何も変わらない。すまないが、一人にしてほしい」
さっきとは、反転柔らかく微笑んで見せた彼の瞳にはとっくに涙なんてものはなくなっていた。その変わりに何かを決意したような目をしていた。その後すぐさま、元の体勢に戻り廊下を進む。
貴「……」
何故だろう。拒絶されたからなのか。ドロドロとした感情が湧いてきた。彼を救いたいと願ったのに。彼が帰ってきたということは、一人になりたいということは。もしかしたら『あの部屋』に入るかもしれない。
貴「…分かりました」
ゴクンと息を飲み彼の様子を伺う。まるで、何か犯罪を犯す前かのように。自分で、目を尖らせているのが分かった。お願いだから振り向かないで。
「ったく、何やってんの…Aちゃん？」
後ろから、急に現れたのは急に今朝出て行った和くんだった。
貴「和くっ…」
ひやりと一瞬背中がしたと同時にふと我に戻る。怖い。こんな自分が。後ろを向こうとしたけど直ぐにやめた。こんな、醜い顔を和くんに見られたくない。
高「A…。なんで泣いてんの？」
後ろからギッと音がしたと思うと同時に背中から暖かいものに包まれた。和くん。温かい。温かいよ。和くんの手は、知らないうちにこんなに大きくなってたんだね。貴方は、いつもそう。…小さい時から。ずっと。自分のしたいことじゃなくて。あたしの為に。
※lovelessmarriage※43→←※lovelessmarriage※41
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 458人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さぁーちゅ(プロフ) - 続きのパスワードが分からないんですが、教えてもらえませんか？ (2018年10月18日 21時) (
レス) id: 38bdb98721 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉらわー - キセキの世代が執事になるなんて…///すごくドキドキしました！(*´`) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 8ad82dbea3 (このIDを非表示/違反報告)
もも - めっちゃ面白いです！ あの、23話の赤司さんの最後のセリフ…”ん”が抜けてるかと…気を悪くされたらごめんなさい！！ (2015年5月5日 14時) (レス) id: 84d22be885 (このIDを非表示/違反報告)
とーくろ - 素晴らしすぎます！文章構成も表現力も何もかもが完璧です！！テイク○もおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2015年3月24日 18時) (レス) id: 5f29c980e4 (このIDを非表示/違反報告)
デビP - センスありますねぇ！！イチャイチャや、シリアスとのバランスもいい。なおかつ、テイク○○でのキャラ崩壊…。すばらしい！！あ、落ちはなんでもいいかも←ぜひがんばってくれたまえ。 (2015年3月10日 16時) (レス) id: b390e522ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チョコホイップ | 作成日時：2014年4月27日 13時
