※lovelessmarriage※26 ページ32
赤「赤司です。面会をしたいのですが」
『はい。杏里さんのお兄様ですよね。毎日、来てくださるので。きっと、喜びますよ。あっ…でも、今は行かないほうが良いと思いますよ』
そんなこと知っている。杏里が僕のことを好きでいてくれてるのは、分かっている。
赤「…どうゆうことだ？」
そんなことより。
コツ…コツ。
まだ、午前中なのに薄暗いこの廊下。怪しく光る非常口。病院独特の消毒液のような臭い。
こんな所に、いつまでも杏里を置いておけない。
僕は、足を早めて彼女の元へと向かう。
杏「…嫌ですっ。私は、あなたとは結婚しませんっ。私にはっ…」
そんな時。急に廊下に響いたその声。
さっきより明らかにそのスピードが落ちたのが自分で分かった。そして、そこに立ち止まり…耳を疑った。
杏「…嫌っ！誰かっ…助けてっ」
赤「杏里っ…」
僕が駆けつけた時には、遅かった。
何故なら、僕の目の前で杏里が、他の男に無理矢理口付けられてたから。
杏「んんっ…」
すぐさま、駆け寄りやけに身なりが整っている男の顔面を殴り飛ばした。
赤「おい、貴様。杏里に…僕の妹に何をしている」
震えている杏里を庇うと、杏里は、僕の背中に顔を埋めて泣き出した。
「何って、見てわからなかったか。急に、殴るなんて卑怯な奴だな」
赤「そんなの僕が知ったことじゃない。今すぐ、消えろ」
杏「うっ…うっ…早く、居なくなってよっ。あんたとなんか結婚しないんだから！絶対にっ…」
僕の背中で悲痛な叫びを上げた杏里。
「あ”ぁ？！調子に乗ってんじゃねーぞ。そんな事、言ってられるのも今の内だ。お前ら、二人がどうゆう関係か位知ってるんだからな」
そう言いながら、ヨロヨロと立ち上がった。床には、血がポタ、ポタ落ちている。
赤「…何のことだか知らないが、今すぐ、僕の視界から消え失せろ。僕は、君みたいなクズが一番、嫌いなんだ」
「…はっ。お前の方がバカだろ」
嘲笑うかのように僕のことを見たその顔からは、何故か僕にとてつもない不安を与えた。その後、荒く唇に付いた血を腕で拭い出ていった。
赤「…杏里。大丈夫か？」
いや、僕は大丈夫なのだろうか。僕は、もう君を彼女とは言えないのだ。あくまで妹なんだ。知っている。そんなことはずっと前から。何故だ。たまに襲ってくるこの不安と言い表せない位の罪悪感。早くいつもみたいに、普通の僕に戻ってくれ。
※lovelessmarriage※27→←※☆*★コメ返し★*☆※
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さぁーちゅ(プロフ) - 続きのパスワードが分からないんですが、教えてもらえませんか？ (2018年10月18日 21時) (
レス) id: 38bdb98721 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉらわー - キセキの世代が執事になるなんて…///すごくドキドキしました！(*´`) (2016年5月18日 20時) (レス) id: 8ad82dbea3 (このIDを非表示/違反報告)
もも - めっちゃ面白いです！ あの、23話の赤司さんの最後のセリフ…”ん”が抜けてるかと…気を悪くされたらごめんなさい！！ (2015年5月5日 14時) (レス) id: 84d22be885 (このIDを非表示/違反報告)
とーくろ - 素晴らしすぎます！文章構成も表現力も何もかもが完璧です！！テイク○もおもしろいです！更新頑張ってください！！ (2015年3月24日 18時) (レス) id: 5f29c980e4 (このIDを非表示/違反報告)
デビP - センスありますねぇ！！イチャイチャや、シリアスとのバランスもいい。なおかつ、テイク○○でのキャラ崩壊…。すばらしい！！あ、落ちはなんでもいいかも←ぜひがんばってくれたまえ。 (2015年3月10日 16時) (レス) id: b390e522ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコホイップ | 作成日時：2014年4月27日 13時
