【カラ松派生】ブルーダイヤ

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「あ、そうだ。ピアス
　持ってきてるよね？
　それ出して。」





ポケットからピアスを取り出して渡す
と、彼はパーカーを掴んでピアスを
付けた





「これで大丈夫。コレ付けてたら、
　あのク…じゃなくてバ…でもなくて、
　オバさん達に何やかんや言われなく
　なるから。あと一応、僕もいるし…。」





最後の方はどんどん声が小さくなり、
カーラは恥ずかしそうに頬を掻いた



自分で言っておいて恥ずかくなった
ようだ





「ぼっ僕、飲み物取ってくるね！」





赤い頬を隠す様に、カーラは走って
室内に入ってしまった





『いってらっしゃーい…。』





人混みに紛れるカーラの背中に向かって
小さく手を振る





また1人になった私はベランダの柵に
もたれ、息を吐き出した





(スクールの噂は本当だったんだ…。
　ウソでしょ…だってあのカーラだよ
　…？超お坊っちゃんじゃん！ンなこと
　聞いた事無いし！ギィィィィク
　ボォォォォイ！私はもう貴様のこと
　を何も信じないぞぉぉぉぉぉ！)


「あの、すみません。」


『へっ！？はい！』





表には一切出さず心の中で叫んで
いると、後ろから声を掛けられた



突然のことだったから変な声が出て
しまう





話し掛けてきた人は、40か50代位の
男性だった





「君、さっきカーラと話してたよね？
　彼とどんな関係なの？」


『えっどんなって…ただの友達です。』


「友達？いやいやそんなはずない
　でしょ！だってそのピアスは…」


「オイ、何してる。ソイツはオレの女
　だ。離れろ。」





しつこく問い詰めてくる男性に恐怖を
覚え始めたそのとき、聞き慣れた声、
のはずなのに低くて冷たい声がベランダ
に響いた





男性の肩越しに見えたのは、無表情
ながらもこちらを睨み付けている
カーラの姿だった





「アンタの事は前から目ェ付けてた
　けど、今日こそ現行犯だ。ダディに
　アンタのとことは手を切る様言って
　おくよ。金のためだけに、関係無い
　オレの友人を巻き込んだってな。」





必死に弁解しようとしている男性を
カーラはぎろりと睨み、





「アンタの顔を見るのも今日で最後
　だろうな。連れ出せ。」





そう言い捨てると青いシャツに白い
ベストを着て、頭にサングラスを乗せた
男性がカーラの後ろから現れた





「ホンットお前は人使い荒いよな…。
　メンドくせーなもう…。はいはい
　オッさん、お家に帰りましょーねー。」





喚いている男性を、白ベストの人は
首根っこを掴んでズルズルと引きずって
いってしまった

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