【カラ松派生】ブルーダイヤ

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「あのっスミマセン！」





いきなり後ろから投げられた聞き覚え
のある声





『カ、カー…ラ？』





勢い良く振り向くと、カーラとは程遠い
凛々しい男性が立っていた





髪をオールバックにし、薄い水色の
シャツに青とグレー2色のダイヤ柄の
ネクタイを締めている



オーナーの子ども時代はこんなだったん
だろうなぁ、と想像させるような人だ





何にしろ、私の知り合いにこんな人は
いない





前に立っている男の人は安心した様に
大きく息を吐いた





「A、だよね。良かったぁ。
　もしかしたら来てくれないんじゃ
　って、ずっと思」


『ドチラサマデショウカ。』


「えっ」


『アッモシカシテ、カーラクンノ
　ゴキョウダイ』


「A！落ち着いて！オ、じゃなくて
　僕だよ！カーラ！」





カーラ？ この目の前にいる人が、
あのカーラ？





いや違う



カーラはもっと大人しそうな顔をして
いて、どっちかと言うとカワイくて、
すごいオタクゥ！って感じの格好で、
いつでもヘッドホンを持ってて、
スマホでゲームしてて、髪の毛何か
少しフワッとしてて、メガネかけてて、
笑うと『へにゃっ』とかの効果音が
付きそうな奴だ





今私の前にいる人は、髪の毛フワッと
してないし、メガネも掛けてないし、
シャツの袖捲ってるし、ネクタイ
締めてるし、絶対年上だし、カッコ
いいし 絶っっ対にウソだ





「聞こえてるよA…。そんなに
　いつもと違うかなぁ…。ん〜…ホラ！
　コレのもう片方、金曜日に渡した
　でしょ！」





彼はネクタイを持って、左下に付けて
いる小さな石を指した





それはダイヤ型の銀の枠にはめられて
いて、石の左側にはスペードが描かれて
いた



私がカーラから渡されたピアスのもう
片方だと思われる





「ね、信じた？まぁ以前に僕一人っ子
　なんだけど…。」





そう言い、彼は室内を見ながら手首を
鳴らした





手首を鳴らすのは、少し機嫌が悪い
ときにカーラがする癖だ





『あ…カーラ…その、怒った？』


「いいや別に。でも、もう少し信じて
　くれたって…。」





カーラの顔を覗き込みながら恐る恐る
尋ねると、少しふてくされた顔をして
そっぽを向かれた





『カーラゴメンよぉ〜。本当にカッコ
　良かったから別人だと思ったんだ
　よぉ〜。』





もう一度「ゴメンよぉ〜」と言うと、
カーラはちらりとこっちを見て
満更でもなさそうに





「ん、まあ、来てくれたから、いい
　けどさ。」





と言った



どうやら許してくれたようだ

◇8→←やったぜ

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