白尾さん達の恋模様4【BL】 (ページ4)

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君の天使 br⇔sm ページ4

スマイルside

※「僕の天使」のスマイルside

ある日突然、背中に羽根が生えた。
真っ白で、大きな羽根。
例えるならば...そう。
天使の、羽根の様な。
明らかに人間とはかけ離れたこの姿に、彼に嫌われたらどうしようと、恐怖を覚えた。
＿＿＿＿
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＿

スマイルごめん、今日行けなくなった

彼にだけは、この姿を見られたくなかった。
彼に、気持ち悪い、って、突き放されるのが怖かった。
...そもそも、こんな姿で街中を歩ける訳がない。
彼奴には悪い事をしたけれど、嫌われたくないから。

「！？...ゔ、ぁ...い’’った...あ’’ぁ’’ぁっ...！」

突如、背中に激痛が走った。
羽根の生えた辺りから、耐えられない程の激痛が。
痛い痛いとのたうち回って、目から幾つもの涙が零れた。
痛い、痛い、痛い。
辛い、苦しい、痛い。
漸く痛みが収まっても、頭の中にはそんな思いしか残らなかった。

「会い、たい...。」

涙で震える声で零したって、彼がここに来る筈ないのに。
それでも、彼に背中を摩って欲しくて。
この涙を掬って欲しくて。
優しく、抱きしめて欲しくて。
またひとつ、涙が零れた。

＿ガチャリ＿

寝室の扉の開く音。
扉に目をやれば、驚いた表情のbroooockがそこに立っていた。
最悪だ、こんな姿を見られてしまった。
気味の悪い、この羽根を見られてしまった。

「ぶる、く...なん、で...？」

どうしてここに来たんだよ。
今だけは、来て欲しくなかったのに。
彼にだけは、嫌われたくなかったのに。
彼に嫌われたら、俺はどうしたらいい？
頼る人がいなくて、大好きな人に嫌われて。
さっきみたいな痛みが来た時、俺は誰を想えばいい？
やめて...見ないで。
嫌わないで。
突き放さないで。
離れないで。
俺を好きでいて。
...嫌だ.........。

「スマイル、それって...羽根？」

恐る恐る、といった感じで彼は聞いた。
...彼は今、俺の事をどう思っているんだろうか。
気味が悪いと思った？
もう、嫌いになった？
ここでそうだと言えば、彼は俺から離れて行く？
頭を支配するのは嫌な考えばかり。
肯定を口に出したくなくて、ゆっくりと頷いた。
すると彼は、少し嬉しそうにして

「綺麗だね。」

と零した。
...綺麗？
この羽根が？
気味の悪いこの羽根が？
気持ち悪いと思わないの？
突き放したりしないの？