【ヒプノシスマイク】1.社畜の私にはあんたらに構ってる暇はない

28曲目 ページ39

Aside


独歩｢『あ゛ぁ〜…死ねあのクソ上司…』｣

1時間はあるはずのお昼休憩が15分しかなく、死ぬ気で一区切りつけさせデスクで独歩さんとおにぎりを頬張る。

勿論、今の台詞はクソ上司に聞こえないように全良している。


独歩｢毎回毎回俺に仕事押し付けやがって…俺が悪いのか？俺が使えないからか？｣

『独歩さん戻ってきて下さい…』

いつもの調子で止める気力もなく、朝からこってり絞られた理不尽な私達はおにぎりを片手に机に突っ伏す。

すると、私の携帯からピコンっと小さく通知音が聞こえ、手に取る。


銃兎さんこの前のご飯ご馳走してくれる話、今日はどうですか?

今日か…チラッと目の前に置かれている書類を見ると、まぁいつもよりかは少ないから家でやれるか…と思い返信する。

A大丈夫ですよ、7時からでどうですか?
銃兎さん分かりました。そちらに迎えに行くので用意してて下さい。ではまた
Aりょーかいです

ここら辺の美味しいお店はっと…と考えていると、いつの間に覗いていたのか独歩さんが隣で銃兎さんと仲良いんだなお前。と言われる。


『ちょっとー勝手に見ないでくださいよー』

独歩｢はっ…これがセクハラになるのか…。そして俺はクビになって先生達にも迷惑がかかってそれから｣

『今のは私が悪かったですからすぐ落ち込むのやめてください…』

冗談で言ったのに…あぁ、今の独歩さんには冗談通じないな。


『あー、独歩さんも良かったら一緒に行きます？
たまには私が奢りますよ！』

ね！と言うと、一瞬考えてから何故かどんよりとした顔になる。

独歩｢…銃兎さんに殺されたくないからやめとく。｣

『？そうですか…じゃあ今度行きましょ！』

銃兎さんがそんな急に一人増えたからって怒るわけないのに…しかもご馳走するの私だから銃兎さんが怒るのもおかしいけどね！！


独歩｢あぁ。って、やばい休憩もう終わる｣

『え？まじか…地獄の始まりだ』


道理でクソ上司と目が合うと思った！！

チッ、と心の中で舌打ちして私と独歩さんはパソコンと大量の書類に意識を集中させた。





『はぁぁあああ…終わっ……てはないけど後は家でやる……もう7時前じゃん…。』

独歩｢まじかよ…俺あともう少しだから残ってく…｣

『お疲れ様です…』


おー、と手を振る独歩さんを背に荷物を持って会社を出る。


一郎達には連絡したし…今度は早めに帰ろう。そうしよう。

未だにあの時の一郎を思い出すと身震いがする。

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