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あの後なんとか口をゆすがせて、嫌がる翔になんとか水を飲ませて、なんとか眠りにつかせて大変だった。
のに。
「うー、頭、いたい。あと気分も、」
まあ、そうでしょうね。
見事に二日酔いした翔はソファーで伸びてる。
「はい。みそ汁飲んで。
そしたら薬も飲めるから。」
「ありがと、」
遅めの朝ごはん。
みそ汁をくいーっと飲みきった翔は「染みる〜！」と目を瞑る。
二日酔いの薬を渡せば大人しく飲んだものの、
またソファーにごろんと元通り。
顔色悪いぞ。
「潤さん」
聞こえてきた小さな声に皿を洗う手を止めて近づくとその表情は非常に苦しげで。
「どうした？」
「んー、」
「ん？」
「きもち、わるい。」
「吐く？」
「そこまでじゃない、」
そう言いながらも顔はさっきより真っ白だし、ては口元近くに置かれているしでキツそうだ。
小さくうずくまる体を撫でて念を込め続けていると、
やっと寝息が聞こえてきた。
ブランケットを掛けて、スマホで二日酔いに効く食べ物とかマッサージ？ツボ？みたいなのを探していれば割と時間が経ってしまって。
水の音に気をつけながら皿洗いを再開した。
どうせ翔は断るなんて機能備え付いてないんだし、
いっその事俺がいるとこ以外での飲酒禁止の約束でもしてしまおうか。
幾分穏やかに見える寝顔の横で洗濯物を畳み、身を持って知っただろうけど今一度お酒の怖さと限度量について説教しようかな、と考えた。
ーfin
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作者名：すす | 作成日時：2020年11月15日 18時
