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「何か用ですか。美門さん、七鬼さん。」
そう言うと彼らは一瞬驚いたような表情になり、その後目を伏せ、また私の方を見た。
「話があるんだ。アーヤ。」
美門さんが言い、私を隣の使われていない教室へ連れこむ。
私が入った後、七鬼さんは出ていった。


「………。」
「……………。」
……気まずい。
今すぐ教室から飛び出したかったけれど、すぐに捕まるだろう。
「…………あのさ………。」
…………………やがて美門さんが口を開く。
「何よ。」
思わずつっけんどんな口調で返してしまった。
それでも構わず話を続けようとする美門さん。
「俺、謝りたかったんだ。お前に……。」
謝る?ふざけないでよ!
「今更謝っても遅いから。この間も言ったでしょう?絶対あんたたちの前に顔出さないからって。あなたたちもそれを望んでるんじゃないの!?」

「…その時は、俺はお前を信じなかった…。ごめん。でもあの後、お前が悪くない事が分かったんだ。お前は許してくれないかもしれない。だけど!…本当にごめん。……ごめん、アーヤ。」
私は気がついたら、こんなことを言っていた。
「ありがとう。謝ってくれて……。
でも私、kz抜けたから。秀明も、学校も辞めるの。さようなら。ありがとう。皆によろしくね。上原さんにも…。」
最後の方は涙声になってしまった。
ありがとう…。ありがとう。心の友。今でも大好きです。
私は泣いているのを心の友、翼に見られないよう、静かに教室を後にした。


私はトイレの個室で泣いた。
授業開始のチャイムがなる。
それでも私はずっと泣いていた。

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設定タグ:探偵チームkz事件ノート , シリアス   
作品ジャンル:泣ける話
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マス - マスです。30000hit達成です。見ていただきありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2017年11月28日 20時) (レス) id: 7c4c52f579 (このIDを非表示/違反報告)
恋檬(プロフ) - おめでとお!!!! (2017年10月22日 11時) (レス) id: a868e82522 (このIDを非表示/違反報告)
マス - マスです。20000hit達成しました。これからもこのシリーズをよろしくお願いします。 (2017年10月22日 7時) (レス) id: c6f0bf0fbb (このIDを非表示/違反報告)
mof - マスさん» おめでとー(*^ω^*)ぱふぱふ このシリーズ大好き(^_^) (2017年10月15日 0時) (レス) id: eb04f4e900 (このIDを非表示/違反報告)
マス - マスです。10000hit達成しました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2017年10月12日 18時) (レス) id: c6f0bf0fbb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マス | 作成日時:2017年10月6日 22時

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