ここが逆算の限界 ページ1
「A、今日ここに呼んだのは他でもないんだ」
最後に見たのは確か、騒動起こしてスペインに飛ばされる前だったから…5年ぶりか。
「お前には、ブルーロックプロジェクトに参加して貰おうと思ってるんだ」
そこから説明されたのは、現状の日本のサッカーの在り方とそれをどう改善するか、ブルーロックの中の選手について、私という『マネージャー』がどうあるべきか。
＿＿＿なんだこの全く意味の無い会話。
「……というわけで、早速明後日からブルーロック内に、」
「私まだ行くって言ってないのに拒否権とか無いのでしょーか」
「…Aも分かるだろう？このプロジェクトに関わることでどれだけの名誉になるか。それに、お父さんはAの能力を評価してるんだよ」
＿＿＿影では認められてた！嬉しい♡
って喜ぶとでも思ったか？
何年間も会ってなかった、情も尊敬もない親父に認められて何かいい事でもあるんだろうか。いやない(即決)。
「…A、さっきから気になっていたんだが、その下品な化粧を辞めなさい」
「え、下地とアイメイクだけでほぼすっぴんなんですけど。会わない期間が娘の顔すら忘れさせたんですかね〜」
癪なので真顔で言い返すとクソ親父は気まずそうに言葉をつまらせ、話題を変えた。
18年間この顔で生きてきたのを否定されてたまるかっての。
＿＿＿それに、あの人だって可愛いって褒めてくれた。
常に心の中を見透かすような瞳、周りへの不遜な態度を改めもせず、自分が全ての"解"であると疑いもしない傲慢さ。
悪口めいているけれど、そんな所が素直に尊敬できたし、彼のようになりたいとも思った。
「で、A……ブルーロックに行ってくれるな？」
父さんの顔に柔らかな皺が浮かんだのを、私は見逃さなかった。ほくそ笑んでいるようだ。
あまり品が良いとは思えない、優越感が滲んでいる。
「まぁ、行く以外選択肢は無いだろうな。財力や権力、生活の全てはこの父が握ってるのだから」
父さんは自慢げにたっぷりと言い切ると、ふっ、と今度こそ堪えきれずに笑んだ。
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らず - 更新頑張って下さい〜‼ (2023年3月30日 17時) (
レス) @page8 id: 420a815871 (このIDを非表示/違反報告)
赤ずきん。(プロフ) - こ、恋様……！！素敵な文章…と思いながら読んでいたらまさか恋様とは…！！ (2023年1月21日 20時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
川栄百合子 - パスワード設定にしちゃうんすか？しないで下さい！！ (2023年1月21日 18時) (レス) @page4 id: ef38169435 (このIDを非表示/違反報告)
アナと - 面白いからパスワードにしないでほしい (2023年1月21日 18時) (レス) id: 8d0ab60321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春風 恋
| 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2023年1月21日 17時
