ある一族長の過去

リコ ページ7

三年前

あの後、村の医者は村長が死んだことを村人に伝えた。原因は毒が体内に入った影響らしい。そして飲み物を村長が飲んだ瞬間、泡を吹いたことから毒殺となり、至急犯人探しが始まったが誰一人毒を盛った者をみた者はいなかった。
　そして、新しい村長は……イフとなった…

リコ「ただいまー！！」
　彼女は慌ただしく自宅の扉を開けて家に入れば両親の元に行った。
ユリ「おかえんなさい！で、どうだったの……？」
　母、ユリが尋ねる。
リコ「合格したよ！！これで私もプロ召喚士の一員だよっ！！！」
　リコははしゃぎ回り、ユリは驚きつつも、冷静に対応した。
ユリ「良かったわねぇー。さ、お兄ちゃんにも報告して来なさい。」
リコ「うんっ！」
　彼女は家を出てある場所へと向かった。
ユリ「良かったわね、お父さん。あの子もやっと…」
レイ「ああ……。あれほどの逸材を拾ってくるなんて…君は神に恵まれているんじゃないのかね？」
ユリ「もうっ、お父さんったら恥ずかしいじゃないっ！」
イフリート「………」
　リコ。彼女は彼等の本当の家族ではない。彼女は赤ん坊の頃、母、レイに拾われ今、ここに住んでいるのだ。彼女は自分が捨て子だと知っている。そして…彼女は家族に迷惑をかけたくないと必死に練習して一流召喚士の試験を受け、合格したのだ。
　彼女を含めた召喚魔法を使う種族、ケットシーの当時の族長が15で一流召喚士を取ったのが今までの最年少記録だった。しかし、リコは僅か11で取得したのだ。今頃、各種族の街は大騒ぎである。

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