1話 ページ3
sh side
ﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ…
けたたましい時計の音に目を覚ます。
寝ぼけ眼で時計を見てみると、現在午前7時30分であることが分かった。
ん、待てよ？
学校に行くために家を出なければいけない時間は…
7時45分、だったよな…？
「？！やっべぇ！！寝坊した！！！」
朝に似つかわしくない大声を上げてベッドから飛び起きる。
くっそ…朝ごはんも支度もあるのに…！
寝坊した自分を恨みながらトーストをちぎって咥える。
ドタバタとうるさい足音を鳴らし、
「いってきます！」
と、一人暮らしの筈なのに誰もいない家に向かって言った。
…相当焦ってたんだろうな。
まぁそんなことはどうでも良くて、今日は待ち望んだ高校生活初日。
だからこんなことで遅刻するわけにはいかない。
初日でやらかしたらそりゃあもう即いじられるんだろうな。
________________________
「はぁ、はぁ…！」
息を切らしながら校門をくぐる。
良かった、ギリギリ間に合ったようだ。
教室に着くや否やヘロヘロになり、机にぐったりともたれかかる。
荷物の準備しなきゃ…
そう思いながらゆっくりと鞄に手を突っ込み、教科書を取り出し机にしまった。
はぁーあ…お先真っ暗だよ…
いつもこうだ…
、でもでも、これからはそんなこと無くすって決めたんだ。
誇れるような生活を送りたい、
青春だってしたい！
勉強に、部活に、委員会に、友人に、恋愛も…
全部、全部やってやりたい！！
自然と笑みが溢れていて、ハッと我に返り軽く咳払いをする。
…誰も俺のことを見てはいなかったが。
とりあえず、先に友人を作りに行きたいな…
俺の周りでは、はじめましての挨拶のような言葉が飛び交っていた。
…流石に話している途中の人のところへ行くのは気が引けるな…
話しやすそうな人はいないか…ん？
チラッと、教室の隅で1人、肩身を狭そうにしている男子生徒が見えた。
少し青み掛かった黒髪で、しかも前髪が長めの、黒マスクをつけた根暗そうな男の子だ。
あの子、仲良くなれるかな。
そう思った時にはすでに身体は動いていて、
何も考えずに話しかけていた。
「俺、鮫島爽って言うんだ。これからよろしく」
「、、、」
返事はない。
しかし、無視をしているわけでは無さそうだ。
どこか彼の表情は焦っている雰囲気だった。
…いきなり話しかけたのがまずかったかな。
俺と彼の間だけ、とても冷たい空気だった気がした。
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あおみどり(プロフ) - mimiさん» コメントありがとうございます！感想嬉しい限りです！！励みにして活動させていただきます…！ (2021年1月3日 23時) (
レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
mimi - 今更で申し訳ない(T-T)完結おめでとうございます！見始めた時は登輝くんの弱々しい、可愛い声を想像していたのですが、だんだん元気になってのちに、kntkさんの声にしか聞こえなくなりました（笑）凄く感動しました！ありがとう (2021年1月3日 22時) (レス) id: f51bfd6fbd (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！ありがたい言葉嬉しい限りです〜！！番外編、絶対書こうと思ってるので、是非また見てください！ (2020年11月13日 23時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
アイ - 完結おめでとうございます！！更新されるたびに飛んできてました(笑)shさんとknさんの距離が回を進めるごとにどんどん縮まっていって、尾も白かったです！更新お疲れ様でした！番外編…！可能ならば書いていただきたい！長文失礼しました。 (2020年11月13日 17時) (レス) id: d956bb37b9 (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - アイさん» コメントありがとうございます！今後もあおみどりの小説にお付き合いいただけると嬉しいです！更新頑張ります〜！ (2020年10月22日 20時) (レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおみどり | 作成日時：2020年10月14日 7時
