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「本当?よかった!」

花が咲くような明るい笑顔に、狼はそれでよかったんだと思って、安心して笑った。

「なあ、お嬢さん。
 君は俺が恐くないのかい?」

「村の人達はみんな狼さんは恐いって言うわ。
でも、狼さんが恐いことをしているのを見たことなかったもの」

「見たことないだけで、本当に恐い奴かもしれない」

「でも、狼さんはお腹が空いてても私じゃなくてパンを食べてくれたわ。
人を食べるのは嘘だったのよ」

彼女が楽しそうに笑ってくれるのが狼は何よりも嬉しかった。
自分が人を食べないと信じてくれた人も初めてだった。

「狼さんはここが好きなの?」

「そうなんだ。ここに来ると心が落ち着くんだ」

「ここはいいところだものね」

誰かとこんなに楽しく話せたのは生まれて初めてだった。
狼は名残惜しいと思いながら立ち上がる。行かなくてはいけない場所があったのだ。

「狼さん、行ってしまうの?」

「ああ……約束があるんだ」

「それじゃ、はい」

赤頭巾の少女が差し出したのは黄色い小さな一輪の花。
狼がそれを受け取ると、少女はまたにっこり笑った。


狼はその花を一輪持って少女に手を振る。
少女はまた花畑の真ん中に戻っていって、そこで狼に手を振っていた。

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- 素晴らしい!こんなに良い作品久々に見ました…! (2015年4月27日 21時) (レス) id: dc01c76827 (このIDを非表示/違反報告)
雪丹@ゆきたん(プロフ) - ちょ…マジ泣いた。なんかこういうのって好きですw良かった。これからも頑張ってください。 (2014年10月22日 19時) (レス) id: 3257c510b7 (このIDを非表示/違反報告)
えりんご(プロフ) - 文章をかく能力がとても高いですね。何歳なのか知りませんが不登校だと思えません。占ツクで稀に見るすばらしい作品だと思います(*^^*) これからも頑張ってください♪ (2014年10月21日 23時) (レス) id: 6e46533c57 (このIDを非表示/違反報告)
あまがさ - 凄い文章力だと思います!参考にさせて頂きます。 (2014年10月21日 16時) (レス) id: d9eef5a95a (このIDを非表示/違反報告)
- 狼さんいい人ですね・・・( ノД`)シクシク… (2014年10月20日 17時) (レス) id: a53ed1be91 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2013年4月9日 12時

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