▼チャンス ページ15
「これからよろしくお願いします!」「連絡先教えてもらえますか!」「か、彼氏とかいたり…」
どんどんと賑わっていく会長の周り。
マシンガンのように次々と飛び交う質問を一つ一つ丁寧に答えていくんだから、会長は本当に凄いと思う。
あんなに一気に話しかけたら会長も聞き取りづらいだろうな…
というか最後の質問完全にプライベートだし…
…私も何か一言くらいは言わないとまずい…んだよね、多分。
ちらりと横目で見やると、時折聞こえる会長の声に、質問の嵐。
未だに騒がしいそれらを見れば、興奮はしばらく収まりそうにないことは明白だった。
さすがの私でも、あの中に堂々と入っていく度胸ははない。
…よし、会長には遠くから声をかけよう、また今度ちゃんと挨拶しよう、そうしよう。
ひとりでに自分を納得させると、重い鞄を引き上げる。帰ってる人も何人かいるしきっと大丈夫だろう。
「_____綾瀬!…で合ってるよな?」
聞き覚えのある声に呼ばれて振り返れば、そこには松野先輩の姿が。
「は、はい…合ってますけど…」
な、何か呼び止められるようなことしたっけ…
まさかまだ帰っちゃいけなかったとか…!?
怒られる…!と勝手にビビる私に、松野先輩は予想外の話を切り出す。
「よかったら…少し話さないか?」
「…え」
松野先輩からの、お誘い…!?
これはそういう風に捉えていいんだよね!?いいよね!?
黙ってしまった私を、断ったとでも解釈したのだろうか。
特徴の眉を少しだけ下げて「もし時間無いならいいんだが…」と、付け加える松野先輩に手を振って即座に否定する。
「そ、そんな滅相もないです!私なんかでいいなら…」
私の答えを聞くと松野先輩は嬉しそうに「…よかった」と微笑んだ。
___________________________________________
更新遅くなってすみません。
これからもゆっくり更新していきますのでよろしくお願いします( *・ω・)ノ
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いろは | 作成日時:2018年3月13日 14時