311:うしさせ ページ1
外でみんなで食べるお昼ご飯は初めてで楽しかった。
食べ切れないほど頼もうとするさかたんとうらたんに彼とまーしぃはそんなに食べられへんやろ!また来たらええやん!と必死になって止めていてなんだかその光景を見ているだけで楽しくてお腹がいっぱいになったような。
お店を出てみんなで次の行き先も決めて無くて何となく歩く。
「次どこ行くー?」
「あ!あそこ何?見たい!」
さかたんが指を指したのは雑貨屋で、早く早くと私の腕を引く。
「うちのあほがほんまごめんな」
「センラは?行かないの?」
店の前で歩みを止めて私の頭を撫でながら行ってき、なんていうから珍しいなと見上げれば優しく笑っていた。
「荷物多いし、ここの店狭いからそこで待っとくな?」
「わかった」
確かに細々とした雑貨が多くて通路が狭い。
沢山買った服は全て彼が持ってくれていたから気を使ってくれてるみたいで、店の前のソファで待ってるともう一度頭を撫でてくれた。
「Aちゃん、行こー!」
「程々に相手したらほっときや」
「ふふ、そうするね」
いってきますとさかたんの背中を追うとうらたんとまーしぃは楽しそうに既に二人で雑貨を手に取りなんやこれ!と遊んでいた。
家用に新しく入浴剤でも買おうかなぁと色々手に取ったり、これ変!見て!と遊ぶ三人を見て笑ったり。
お店の中を楽しく見て回っていると入ってきた場所にまた近付いたから彼はどうしてるかなとソファに視線を寄せた。
(あ、、、)
待ちくたびれたのかぐったりした様子で奥さんを待ってる旦那さん。
隣に彼女らしい女の子がいるのに携帯を眺め続ける男の子。
その端に、ショップバックを沢山横に置いた彼が、肘掛に肘を付いて待ちくたびれた様子も無く脚を組んで座っている。
アーモンド型の目を優しくした瞳とぱちりと視線が合った。
いつも私を見つめてくれる、安心できる瞳。
ずっと見ててくれたのかなぁと胸がいっぱいになる。
小さく手を振ると、それに気付いた彼は唇を弧にしてひらひらと振り返してくれた。
長い指と大きな掌。
早く手を繋ぎたい。
なんなら、少しの間離れただけなのにあの優しい瞳を見たら彼の体温が恋しくなって抱き着いてしまいたくなった。
(早くレジ行こ...)
もう行こう、と三人に声を掛けると「えー!」と声が上がったけど、頭の中は早く彼の元に戻ることでいっぱいだった。
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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2023年2月9日 20時) (レス) @page10 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
水奈(プロフ) - 何度か読ませていただいている者です。また読みに来ました//// 毎度のことながら作品に引き込まれています、、!最近は気温差激しいのでお体にお気をつけてお過ごしください! (2021年6月30日 21時) (レス) id: c23061aaff (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 面白かったです!続き、楽しみにしてます! (2020年5月22日 15時) (レス) id: 2329b8e021 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - はじめまして!この作品本当に大好きです!何度も読み返してます!無理しない程度に更新頑張ってください!待ってます(^^) (2020年4月30日 1時) (レス) id: 7575f9d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 初めまして、1話から一気に読んでしまうほど面白くて、凄く素敵なお話です!わたし自身、せんら推しなので、こんな甘々なせんらさん見れるなんて幸せです!他のメンバーも可愛くて微笑ましいです。無理しない程度にこれからも、更新頑張ってください。応援しています! (2020年3月6日 17時) (レス) id: 7837a845b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年10月1日 3時