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「これ昨日見たやつやない?」
「ほんとだ」
どっちの色も似合いそうやねとトップスを手に取ると私に宛がった。
昨日の夜、とりあえず大体の目星はつけておかないと優柔不断で買えそうにないなと雑誌を数冊買って眺めていると彼も隣で眺めていた。
これ似合いそう、これ可愛いね、と楽しそうに横ではしゃぐから今日の買い物がより楽しみだった。
「どっちがいいと思う?」
「あんまり派手な色好きちゃうんやんな?じゃあこっちかな」
ちゃんと私の昨日言った服の好みを聞いて覚えていてくれた彼は迷って聞くとしっかり答えてくれた。
「これは?似合うと思う」
「可愛いね」
自分じゃ選ばないけど、彼に言われると買おうかなぁという気になってしまう。
これとこうやって合わせたら可愛いねとスカートも持ってきていて、彼のしたコーディネートは派手すぎず好みの服装だった。
「沢山買わなあかんの、大変やね」
「ね。雑誌の着回し見ておいて良かった」
これとこれは合わせられるねと彼の方が真剣なんじゃないかという位店の中を歩き回ってこれは?と服を持ってきてくれる。
「試着も出来ますので」
「はい」
静かに静観してくれていたショップのお姉さんがこのスカート似合うかなぁと彼に見せていた時に声を掛けてくれた。
「試着してみたら?」
「そうしようかな。いいですか?」
「勿論です。こちらどうぞ」
行ってくるねとフィッティングルームに入ると彼とお姉さんの声が聞こえる。
少し大きいかも、とカーテンを開けると彼が立っていて可愛いとすぐに言ってくれた。
「いかがですか?」
「少し、、、大きいかなぁと」
変じゃない?と彼に振り向くともう1つ下のサイズありますか?とお姉さんに聞いてサイズダウンしたスカートを渡されまた着替えることになってしまった。
「ぴったりやね」
「これも買おうかな」
さっきのトップスも使えるもんね、と彼は頷いている。
お姉さんにこれとさっき預かって貰った服を下さいと言うとにこやかに笑った。
「彼氏さんがもう...」
「え!」
意味を理解した私は驚いて彼を見上げると全部似合ってたから、とお姉さんからショップ袋を受け取っている。
とりあえず着替えておいでと押し込まれ出ると彼の手にはまたショップ袋が増えていた。
「センラ、ちゃんと払うから教えて」
「いやや」
店を出てお願いしても断られて教えてくれない。
お願いやから貰って、と隠れてキスをされて誤魔化されてしまった。
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あーりん(プロフ) - めめさん» ありがとうございます!甘い二人が書きたい私としては早くこのシリアスを抜けたい所ですがしばしお付き合い下さい!笑 (2019年8月27日 21時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - 更新お疲れさまです(^^)いつも楽しみに待ってます!シリアス展開なのに先が気になってワクワクしていますw更新頑張ってください! (2019年8月27日 16時) (レス) id: 08075475cf (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - 怜莉さん» 楽しみに待って頂いているのがすごく嬉しいです!( ;__; )コメント頂けてとても励みになりますー!少しシリアスなお話が続きますがお付き合いよろしくお願いします! (2019年8月27日 15時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
怜莉(プロフ) - 更新ありがとうございます!いつも楽しみで、今か今かと待っていますw個人的になんで話数毎の評価ができないんだーーーーー!!!と嘆いていますwこの先の夢主ちゃんとセンラさんがどうなるか気になります!更新頑張って下さい!待ってます! (2019年8月27日 10時) (レス) id: 0408e10153 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ぷーさん» ありがとうございますー!これからもよろしくお願いします!あと、課題頑張って下さい!!w (2019年8月27日 1時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年8月8日 4時