187:センラside ページ8
「え、勝手に入ってきたんもしかして怒ってる?」
座れと言ったのを怒ってると勘違いした坂田が俺の顔色を伺う。
いつも勝手に入ってくることなんて無いから、呼び掛けが聞こえないほど物思いに耽ってしまっていたかなぁと座る坂田を見ながらぼんやり思う。
「いや、別にお前らに怒ってへん」
「じゃあ何でそんな険しい顔してんだよ」
びびって損したわ、とうらたんも大人しく座る。
いずれ話そうと思っていたし丁度いい機会だと今までの送られてくる不審な封筒やAちゃんにかかってくる非通知の電話の事を話すと三人の顔も同じように険しくなっていった。
「ストーカー、、、ってやつやろ」
「ストーカー?」
話を聞き終えた志麻くんが腕を組んで溜息をついている。
「Aちゃんの事を好きな奴がやってるんやと思うで。顔見知りじゃなくても顔見て気に入ったってだけで追いかけ回す奴もおるしな」
昔警官をしていた時もそういう類の事件は何件かあって担当したことがあるらしい。
よく聞けば起こっていることはAちゃんがされていることが当てはまっている。
Aちゃんを好きな奴。
それを聞いて真っ先に思い出したのは飲み会で必死にAちゃんの事を引き留めたあいつの顔だったけど最近は何も無く大人しくなったらしい。
迎えに行ったのが効いたんだろう。
ストーカーというのがよくわからないけど、接触できるあいつが名前もわからない相手になって脅すだけの存在になるのは理解ができない。
「Aちゃん怖いやろうなぁ。送り迎え、する?」
「夜は心配だろ」
坂田もうらたんも俺が頼もうとしていた事を理解してくれていて交代でやるぞと言ってくれた。
「Aちゃんにそれ言うたんやけど、電話があるから大丈夫やって聞かへんねん。でも遅すぎる時は心配やからお願いしてもええ?」
「もちろん」
Aちゃん、気遣いやからなぁと志麻くんが笑っている。
「その所為で最近元気無いねん。だからな、」
今日みんなで集まってしたかったこと。
少しでも気が紛れるようにと天月くんが仕事にしてくれたお金を取り出して三人の前に置いてそれぞれやって欲しい事を頼むと快く快諾してくれて、それぞれすぐに家を出ていった。
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あーりん(プロフ) - 折_こたぬきさん» わー!貴重な男性コメントありがとうございます!!しかもキュンキュンして頂けているとは、、、すごく嬉しいです!!次のお話でも宜しくお願い致します! (2019年8月8日 3時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
折_こたぬき - 初コメ失礼します!初投稿から男子1人でずっとキュンキュンさせてもらってます!これからも更新頑張ってください! (2019年8月8日 2時) (レス) id: 5fe8b549a6 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ☆レム☆さん» 大好きと言って頂けて嬉しいです( ;__; )!長くお付き合い頂いてありがとうございます!もちろんこちらもフォロバさせて頂くので宜しくお願い致します! (2019年8月8日 0時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
☆レム☆(プロフ) - またよろしければTwitterのほう、フォローさせていただいてもよろしいでしょうか?長くなってしまい申し訳ありません。これからもずっと応援しております(*^^*) (2019年8月7日 23時) (レス) id: d6601494c3 (このIDを非表示/違反報告)
☆レム☆(プロフ) - はじめまして、コメント失礼いたします。投稿当初からずっと読ませていただいております。読む度に幸せな気持ちになれるこの作品が本当に大好きです(*^^*)無理はせず、あーりん様のペースで更新なさってくださいね!これからも楽しみにしております! (2019年8月7日 23時) (レス) id: d6601494c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年7月14日 15時