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「じゃあこれにする」
彼が選んでくれたピアスを手に取ると嬉しそうな顔で頷いた。
「いろんなの売ってるんやね」
化粧品からちょっとしたインテリア用品まである店内を見て彼は楽しそうに眺めていた。
「何か気になるものあった？」
「そうやねえ、見たことないのばっかりで全部気になる」
「そっか」
これなーに？と色んな物を手に取ってわざわざ聞きにくる彼が可愛い。
(可愛い...)
彼が物珍しそうに眺めている向こうの棚にマグカップを見つけて近くで眺めると後ろに彼も着いてきていた。
「マグカップ？」
「そう。今使ってるやつ長く使いすぎてるし買い換えようかなって」
何色もあるマグカップを手に取ってどうしよう、と悩む。
「じゃあ俺これ」
これ、と彼が黄色のマグカップを手に取った。
「センラも買うの？」
「お揃い」
悪戯っぽく笑う彼の笑顔にまた胸が鳴る。
外で見る彼はどうやらいつもより私をどきどきさせるらしい。
「じゃあ私はこれ」
色違いの同じ柄を手に取ると、楽しいと彼は笑った。
「こういうの、デートって言うんやろ？」
してみたかった、と彼は珍しく照れたような顔をするからどきどきと煩い。
「貸して」
Aちゃんがくれたお金、お揃いに使うと言って彼はさっさとレジに行ってしまった。
私も選んでくれたピアスを買おうと並ぶとプレゼント用ですかと聞かれて嬉しそうにはいと答える彼をみて口角が上がってしまう。
「楽しかった」
「そうだね」
ラッピングされたショップの袋を嬉しそうに持って当然のように繋ぎ直された手に幸せだなと思う。
前まで手を繋いで歩くなんて無縁の事だと思ってたのに。
「帰ったら使おうね」
初めてのお揃いやー、と彼が嬉しそうに笑うからさっきの飲み会での憂鬱はとっくにどこかへ行ってしまった。
「え、やばない？」
「センラの分の切符買ってくるから、ここで待っててね」
駅の中に本格的に入ると早足で歩く人だらけで彼の顔は笑顔から驚きに変わっている。
わかった、と頷いた彼を並んでいる最中振り返って見ると携帯で何か見ている様子だった。
やっと買えた、戻ろうと彼のいた所を目で探すと、女の子に話しかけられているような、、、？
(え、もしかして逆ナン？)
まさか、とこっそり近づいて聞いてみる。
「どうしても無理ですか？」
「彼女いるので」
ごめんねと何故か謝る彼の声が聞こえた。
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あーりん(プロフ) - lonleyさん» コメントありがとうございます！やっと書き始める事ができたのでのんびりにはなると思いますが読んで頂けると嬉しいです★ (2019年7月11日 23時) (
レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» 気味悪さを表現したかったので、最高の褒め言葉ですwありがとうございます！笑 (2019年7月11日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
lonley - すごくおもしろかったです！ 坂田くんver.気になって仕方ありません！！ これからも頑張ってください！ 応援してます！ (2019年7月10日 21時) (レス) id: 39388112b7 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - おかえりってところでゾクってしましたw (2019年7月10日 20時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - もえかさん» コメントありがとうございます！どちらも読んで頂けて嬉しいです( ；__； )今後もよろしくお願いします！ (2019年7月7日 16時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーりん | 作成日時：2019年6月19日 6時
