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「Aちゃんだけ断ってまた上の人になんや言われるの嫌やもんな?」
「、、、うん」
やむを得ない用事で休んだかつての同僚が何日もネチネチと攻撃されていたのを思い出す。
「Aちゃんに気あるやつはもちろん心配なんやけど、、、会社で嫌な思い何回もして我慢して働いてるんやろうなって思うほうが心配になるから」
嫌なことあると泣きそうな顔で帰ってくるやん、と小さく笑っている。
上司のセクハラも嫌なんだけどな、と思うけど余計心配させそうだしそれは一日だけの我慢だから黙っておこうと肩に埋めたまま目を閉じる。
「飲み会も働いてたら大事な仕事のうちの一つってテレビで見た。付き合い?っていうのがあるもんな?」
「、、、うん」
「俺はそういうのよくわからんのやけど、、、行ったほうがいいと思うって言うたけど一番はAちゃんが嫌な思いせーへんことやから」
決めるのはAちゃんだから行けとも行くなとも言えないと彼は言う。
(優しいなぁ...)
「とりあえず、ちょっと考えるね...」
「うん。Aちゃんがしんどくならん方を選んだらいいと思う」
「うん、、、」
身体を離されて、ようやく彼の顔を見ることが出来た。
「、、、なんでそんな泣きそうな顔してるん。どうしたん」
自分がどんな顔をしてるかわからないけど、彼は心配そうに私の頬を撫でる。
「センラ、すき」
「うん、俺も大好き」
どうしたの、とあやす様にキスをされて悲しくないのに泣きそうになる。
行くなって言えばきっと私が行かないのをわかってるから、ちゃんと選択肢をくれた。
私のことを考えて一生懸命わからないなりに言ってくれたんだろうなと思うと胸がいっぱいになる。
「もっと」
「ん?」
「もっといつもみたいにして欲しい」
「、、、ほんま、そういうこと他所で言わんといてな」
可愛いから、と片手が首の後ろに回されて唇が重なる。
彼の首に両手を回すと薄く唇が開かれて絡められた舌が温かい。
離されそうになるのが嫌で彼に回した腕の力を強めるとわがままを聞いてくれてキスを長くしてくれた。
「、、、もっと」
唇が離されて彼を見上げながら言うとだめ、と断られて抱き上げられてしまった。
「なんで?」
「次の日仕事の時にすると怒るくせに。その気にさせて悪い子やなぁ」
今日はもう我慢するからお風呂入ってきて。寝るよとお風呂場で降ろされて扉を閉められてしまった。
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あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» 発狂だなんてありがとうございますw出来る時になるべく更新するようにしているのでこれからもお付き合いお願い致します★ (2019年6月18日 5時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - もう、更新早めで発狂してました (2019年6月17日 19時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - 白雨さん» 白雨様ー!ありがとうございます!m(_ _)mキャラクター崩壊も甚だしいですがこれからもよろしくお願い致します! (2019年6月17日 16時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 赤星になりましたね!おめでとうございます〜!これからの展開も楽しみにしてます(*´艸`) (2019年6月17日 11時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» ありがとうございます!深夜更新が多いのでご迷惑をおかけするかもしれませんがお付き合いよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年6月16日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年6月9日 16時