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『....ここだ』

かなり急ぎ目に動かしていた足を、ある建物の扉の前で止めた。

『っーーー...緊張するな....って...あれ??スマホないんだけど…まさか落とした...!?』

どうしよう...と落ち込むが、いつどこで落としたのかすら分からない。

『佐々木さんについたら連絡してって言われてたのに...もー、どうしようかなぁ...』

初日からこんな大失敗をしてしまうとは...涙目になりながらその場にしゃがみこむ。

???「.....あの」

『...!? あああ、ご、ごめんなさい...今すぐどきます…!!!』

振り向くとそこには、自分より身長の高い...男性が立っていた。

???「...その服.. もしかして あたらしく此処に入る...」

『あ...はい、捜査官の御方でしょうか?』

瓜「...Qsの瓜江久生 だ よろしく...」

『は、はぃ....』

瓜「お前、まだ中高生くらいだろ なんでここに来た?」

『あ...えと....ある事情でお金が欲しくて....っていうか....』

人見知りの私には会話は弾ませることができない。

増してや自分のいちばん苦手なタイプである。

佐「あ、いたいた。もう来てたんだ」

『...あ!! 佐々木さん!!』

ぼふっ、と佐々木さんに抱きつく。柔軟剤のいい匂い、お日様みたい....

佐々木さんは、私が喰種だったときに救ってくれた尊敬してる人。

佐「もー、連絡してって言ったのにー...。僕仕事いってたからわかんないんだよー...」

『...携帯無くしちゃって....』

佐「あはは、そっか。じゃあまた探さないとねー」

『わあああありがとうございますうううう』

瓜(俺の時と全然話し方違う...)

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作者名:琥珀糖@コハク | 作成日時:2018年12月24日 23時

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