一日目【月永先輩】 ページ1
「Aだー!うっちゅ〜☆」
「はいはい。うっちゅー」
朝から元気な月永先輩。
にこやかな笑顔を向けながら勢いよく近づいて来るのを私はひょいと交わす。
勢い余って壁に激突する月永先輩。めり込むほどではないが多分痛い。振り向いてみると案の定顔は赤くなっておりヒリヒリなっているのがなんとなく伝わる。
私の方を振り向いて「なんで避けるの!」とご立腹。
なんでって。
「あの、うっちゅーって言う時にキスしようとするのやめましょう?」
「なんでだよ!Aが「ちゅー」って口してるからゴーサイン出たんだって思うじゃん!」
「出してない!!
っていうか、だとしたら先輩の挨拶相当不味いです」
月永先輩は私にキスをせがむ。
恋人なのだから勿論それはいいのだが、予想斜め上のスキンシップや或いは度の越えた願い事を仰るものなので私もこのとおり遇う他ないのです。
というか学校でイチャつくなんてそんな破廉恥私にはできない。
が、どうしてこの馬鹿(しかし天才)は堂々と出来るのだろうか。
たった今、目の前で「キスしたい!」と駄々をこねる先輩をすぐに縛り上げてしまいたい。
「……はぁ、フラストレーション溜まってく」
「彼女の前でそれ言います!?」
「おれ、男の子だもん!」
月永レオは、健全です。
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かきのたね(プロフ) - ソーダさん» ありがとうございます!!!少しずつではありますが更新頑張っていきます!! (2017年11月3日 23時) (レス) id: 927894499b (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ - 凄く面白い!!!これからも頑張ってください!応援してます! (2017年11月1日 21時) (レス) id: 71503843a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かきのたね | 作成日時:2017年10月31日 22時