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悠仁と別れてから数十分後。私は病院からの帰り道にある近くのコンビニで、夕飯代わりのカップラーメンをふたつだけ買い、家路を急いでいた。


レジ袋を揺らしながら歩く静かな夜道に、生温い風が吹き抜けていく。

いつもなら心地好いはずのそれは、やけに気持ちの悪い感覚で私の頬を撫でた。


悠仁は何時に帰ってくるのか分からないし、今日の夜は何だか恐ろしい。


このまま家に着いたとして、誰も居ない家の中で一人待っていることができるのかと聞かれたら、少し不安なところだ。


じいちゃんが死んだという事実は、なぜだか余計に私の心を強ばらせていた。







______ドッガンッ…!






『!……何、今の音』






……暫くして、星の瞬く空を仰ぎながら気を紛らわせていた私の耳に、どこからか鈍く重いような衝撃音が響いてきた。


音の出処は不明。ただ、響の大きさからするに街の上の方からだろうか。


この街は以外にも坂道が多い。かくいう私の通う学校も、緩やかな坂を登った先にある。






『まさか……!』






こんな時に限って、私の勘は嫌な方へと働いてしまう。


気が付けば私は再び大きく足を動かし、肩を上げ下げしながら荒い息で学校への道を急いでいた。


レジ袋に入ったラーメンの中身が、カラカラと音を立てる。

どうやら衝撃に耐えられず麺が割れてしまったようだが、今はそんなこと気にしていられない。



正直私は、悠仁みたいにお人好しなんかじゃないし、ニュースの向こうで誰かが死のうが一喜一憂しないタチの冷めた人間だ。


そんなところも含めて、私と悠仁は本当に似ていないと思う。



でも。それでもあいつがどんなに私と似ていなくたって、私にとってはたった一人の大切な弟なんだ。



……だから絶対に、こんな所で死なせるわけにはいかない。






『ッ……じいちゃんっ!!』






吐き切らした息で叫びながら、私は勾配を駆け登りやっとの思いで学校へと戻って来た。


校門は既に閉じており、よじ登るのも一苦労になるだろう。


加えて、辺りにはいつもは感じないようなおどろおどろしい雰囲気が闇と共に満ちている気がする。


それでも物怖じなんかしていられないのは、私があいつの「姉」であるという事実があるからだ。







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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月22日 17時

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