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________ドクンッ…!




鼓動が大きく脈打つ。締め付けられるように心臓が痛くて、体に力が入らなくなる感覚。


五条先生は私の肩を掴んでいた手の力を強め、私の意識をこちらに引き戻そうとする。


……本当に、不便な体になってしまった。






「ヴッ……!!」






心臓を抑え、苦しそうに声を上げながら悠仁がこちらに近付いてくる。



私は痛みに朦朧とする意識の中、悠仁の顔に浮かんだ模様を視認する。

先生はそんな私を庇うようにしながらも、何も言わず静かに悠仁の方を見据えていた。






「クッ……ッフフ…!」






どことなく雰囲気の違う笑い声を漏らした悠仁は、部屋の壁際に寄ると上半身を折り曲げ猫背になる。


これで2本目……どうなるかは、たぶん五条先生にも分からないのだろう。


しかし、悠仁は悪に飲み込まれてしまうほどヤワな人間ではない。






「ゔぇ……マッずッ!笑えてくるわぁ」





不意に顔を上げた悠仁は、うぇと舌を出し心底不味そうな表情を私達に浮かべてみせる。

先程まで現れていた模様は既に消えていて、ちゃんと打ち勝ったのだということが分かった。


私の体の痛みも、ヤツの存在が引っ込むことで自然と消えたらしい。


……とにかく、これで一安心だ。






「……どったの?」


「いや、なんでもない」






ゴホゴホと咳き込んでいた悠仁は、自分を見据える視線に気が付いたのだろう。

五条先生はそんな悠仁の言葉を軽く一言であしらうと、いつものようににんまりと口元を緩める。






「覚悟はできたってことで、良いのかな?」


「……全然っ。なんで俺が死刑なんだって思ってるよ」






私はそんな二人の言葉を聞きながら、その奥に見える写真を眺めた。


思い出の中、桜と共に笑うじいちゃんの姿。




ねえ、じいちゃん……この世界は本当に不条理だよ。


昨日まではこんなことになるなんて思いもしなかったし、なんならじいちゃんが死ぬなんて考えてなかった。



……私だって心根は悠仁と同じだ。弟が死刑になるとか、簡単に受け入れられるわけがない。

これ以上家族を亡くすのは嫌だし、変なことに巻き込まれて死ぬのはもっと嫌。






「……でも、呪いは放っとけねえ。ほんと、面倒くせえ遺言だよ」






悠仁はじいちゃんの写真に目を向けながら、どこか呆れたようにそう言った。






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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年1月22日 17時

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