松野家三男やってます。8

○ ページ21

*



｢ふらふらだよん！｣



ダヨーンは今度は電柱に激突する。



ｰｰｰ



『｢｢｢あーーーーっ！！！｣｣｣』



四人はまた悲鳴を上げて滑っていく。



ｰｰｰ


｢だよだよだよだよ！｣



ダヨーンは下にあった階段に寝そべって色々な所を打ちながら落ちていく。


ｰｰｰ



『｢｢｢おぉ…！｣｣｣』



悲鳴を上げていたが、段々と楽しそうな表情になり始めた四人。



ｰｰｰ



｢だよん！ダヨーーーン！！｣



階段を下りた先にはなんとトラックが走っており、
ダヨーンは気付かずにトラックに跳ねられて吹き飛んだ。


ｰｰｰ



『｢｢｢いやっほーーーい！！！｣｣｣』



また先程のように楽しそうに滑って飛んでいく四人。



｢ぼっ！｣



｢ぼえっ！｣



｢ぼうえ！｣



『ぼうえっ！』



十四松、一松、トド松、ハイ松の順番で刺さっていき、
四人はシンクロするように一斉に地面に手を置いて、
刺さった頭をぐりぐりと揺らしてから抜いていった。



『｢｢｢っ？｣｣｣』



｢｢｢だよだよだよだよだよ！！｣｣｣



息を切らした四人は目の前の光景を見た。
そこには大量のダヨーンがいて、ステージの近くには、
儀式的なことをしているのか綺麗に舞うダヨーン似の老人の姿がいた。



｢えぇー！？なんっだこれっ！｣



トド松は驚いたように見ており、一松と十四松は唖然とし、
ハイ松だけは謎にキラキラした目でダヨーン達を見ていた。
踊り終えた老人はステージの上に居る二人に目を向ける。

松が付いた袴と隣には白無垢を着た女性。
結婚式の最中なのだろう。



『ねえ…あれって…』



ハイ松はその人物が誰なのか瞬時に察した。



｢｢ダヨーン！｣｣



｢チョロシコスキー！！！｣



そう。結婚式をしていたのはダヨーンになったチョロ松だった。

トド松はすぐに彼を止めさせようと
華麗なる足蹴りを見せて結婚式を一旦中断させた。
その際に上にあったダヨーンの銅像が揺れて倒れた。



｢はあ！？はあ！？はああああ！？！？
何してんの！？何馴染んでんの結婚！？どゆこと！？｣



『トッティ！落ち着いて！！
僕も理解全然出来ないから！意味分からないから！！
皆一緒だからぁぁぁ！！！！』



チョロ松に質問責めをするトド松にハイ松は慌てて止めに入り、
彼自身も叫んでいることから相当混乱していることが伺えた。



｢トド松、ハイ松、落ち着くんだよん｣



｢お前らも！！｣



『待って！？何がどうなってるのこれ！！！』

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