【日常って】俺は被害者【なんだっけ】最終話後日談 ページ15
___
200のレスを見届けてからスレを閉じた。
…分かっていた。僕と降旗くんと氷室さんの他にもこういう事を出来る人がいるのは。
今、自分の部屋に無事に帰って来ている。
その事実と安堵感は何回こんなことに巻き込まれても変わらない。
本当は怖かった。
逃げ出したかった。
でも、唯一対抗出来る僕が逃げてしまったら火神くんや降旗くんが死んでしまうから。
降旗くんに戦う術を身に付けさせた。
僕がいない時も対応できるように。
火神くんは守護霊に火の神がいるから大丈夫。
…なんて、ただの逃げだとは分かっている。
自分が霊に関する事で戦いたくないだけ。
逃げているだけ。
それでも、力のある人に縋りたいのは一緒でしょう。
「ねぇ、氷室さん?」
『……なんの事かな?』
「隠した所で意味は成さない事は分かっているでしょう。
貴方は……
火神くんに出会う前から火神くんを護っていたんでしょう?」
『どういう意味か測り兼ねるなぁ…俺が大我に会ったのは"あの時"が初めてだ。その前から護る、なんて事は出来ない』
「…僕は知っているから隠さなくても良いのに。
貴方と火神くんが______だと言う事を。
…言わなくて、いいんですか」
『__…良いんだよ。大我には、言わなくていいんだ。そんなものを背負わせるつもりもなにも無いからね。
ただ幸せに暮らしていてくれればいい。だから、その為には力のある人に縋るしか無いんだ。俺だけの力じゃ護れないから。』
「……本当に…貴方って人は……」
「いつになっても、馬鹿ですね…」
【日常なんて】俺は仲間【最初から無かった】→←【日常って】俺は被害者【なんだっけ】最終話(最後の200)
3人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さくや | 作成日時:2019年8月18日 20時