吉原1の夜兎は神威の姉弟子でした

十撃 ページ11

それから数ヶ月のときがすぎ


子どもが産まれ、晴太と名付けられ日輪が地上


へと逃がした


日輪の自由と引き換えに


いっぽう、晴太の産みの母は晴太を産んで体調がみるみる落ちていった


Aは修行の合間に女の元に来ては看病をした


貴「何かしてほしい事は？」


布団に寝たきりの状態が続きついに、腕も持ち上げられないほど疲労していた


女はいつもは首をふるのにこの日だけは小さな小さな声で近くへと言った


Aは近くへ寄る


布団の上に投げ出されている手をそっと握る


貴「おじいちゃんが来てね。晴太、よく笑ってよく泣いて、よく食べるんだって」


女2「そう・・・元気に育っているのね」


力なく、けれどとても幸せそうに笑う


その姿に涙腺が緩んでくる


貴「っ・・・おじいちゃん、頑張って長生きして晴太、ここに連れてくるって」


女2「ふふ・・・それは、楽しみね・・・でも、無理・・・かな」


一筋の涙が出る

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