△ 義勇さんルート ページ18
「義勇さん、ソッチ寄ってください」
「ん……え?」
「さばの味噌煮定食にしました。えっへへ」
義勇さんは固まっている。ラッキーなことに定食屋さんで半々羽織の背中を見つけたわたしは、彼の隣の席に陣をとった。わたしが何を話しかけても「そうか」「ああ」としか返さない。塩対応にも程がある。でもいいの。お顔がとっても素敵だから。
「……あれ?」と不思議そうな声がして声の主に振り向くと、恋柱ことみつりちゃんがわたしと義勇さんを交互に見ていた。
「えっ、えっ、ええ……?まさか冨岡さんに……そんな……」
何やら誤解されてるっぽい。
でもまあわたしには都合のいい誤解だから、解かなくてもいいかな、なんて思ってると「Aちゃん?」と、ニコニコ素振りしてるイマジナリー善逸が脳内に登場してきた。ヤンデレ鬼嫁。
「ただの知り合いですよ」と白状するとそうなの……とあからさまにガッカリしていた。一方でそっち方面はからきしそうな水柱は、やっぱりからっきしみたいで、首をかしげるばかりだ。
「ご飯、一緒にどうですか?」
「いいの!?ヤッター!!!」
義勇さん、わたし、みつりちゃんの順に並んで座るとそこに桃源郷が生まれた。美男美女にはさまれてしあわけですよゲッヘッヘ。
「Aちゃんは鬼殺隊に入って長いの?」
「まだ入ってませんのよ。見習いのザコです」
「そ、そうなの!?じゃあどうやって冨岡さんと仲よくなったの!?柱って近づきにくくない……?」
みつりちゃんはモジモジした。ほかの隊員との距離を感じてたりするのかな。
「そりゃあ隊最高の階級ですからひよりますけど……義勇さんの顔が好きだし、しのぶさん美人だし、みつりさんも可愛いから」
褒められた彼女は嬉しそうに「ありがと」と笑った。こんなにキュートな照れ笑い見たことない。うっ。伊黒さんの気持ちがわかった。
「耳飾りすてきね」
「ああ、もらったんです」
この時代にしては珍しい大ぶりなピアスはつるりとした金色で、△に型どっている。
「誰に?」
「彼氏に」
「Aちゃん彼氏いるの!?」
「え、そんな意外?」
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あき - うわぁ、HUNTERHUNTERも書いてくれるなんて……🥹🥹 (2023年1月30日 14時) (レス) @page50 id: 099b645bba (このIDを非表示/違反報告)
まっひぃ - 善逸のそういう所好きだぁー!😁かわええ (2021年11月11日 15時) (レス) @page48 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
ひとみちゃんDX(プロフ) - 今まで読んだ中で一番好き! (2021年10月29日 12時) (レス) id: 0e9cb43b28 (このIDを非表示/違反報告)
くるみ割り人形 - わあわあ好きだあ途中どうなったのってなったけどちゃんとハピエンで良かったああうわん嬉しすぎて嬉し涙が…というかヒロ◯カの小説も書いていらっしゃるなんて!今すぐ読んできます!あ、この作品めっちゃ良かったです!好きです!(唐突の告白 (2021年9月12日 7時) (レス) id: 7c01fc8068 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 sud .(プロフ) - とっても素敵でした。 (2021年9月9日 15時) (レス) id: a463316156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:有希 | 作成日時:2019年10月4日 22時