アイスのように�� ページ7
『清海A』
「ああっ、やっぱり美しいよ！」
『……』
「(ええなあ、Aちゃん。おれもメンテナンスしてもらいたいわ)」
ぐにゅぐにゅ、と遠慮なく私の頬をいじくり回す先輩。
影片先輩が言うところの『お師さん』は、色々危ない人でした。
「おや、顔をしかめているね。この衣装はお気に召さなかったかい？」
『いや……どんな衣装でも着るのは嫌ですけど。べたべた触られんの好きじゃないっす。』
「そうか、だったら疲れただろう？ 一息つこう。」
「おれ、お茶淹れよか？」
「僕が淹れる。君は清海の相手をしてくれたまえ。」
あらゆる衣装で溢れている手芸部室。
手芸部というより、被服部みたいな感じだ。
影片先輩に連れていかれ、好き放題に着せ替え人形にさせられ。
私にゴスロリチックなものは似合わんだろ……
「Aちゃん、飴ちゃんいる？」
『あ、はい。いただきます。』
オレンジ味の飴玉を口に放る。
ころころと舌で転がしながら、私は首元のキツく閉まっているリボンを緩めた。
「入ったよ。少し熱いから火傷に気をつけてくれ。」
『どうも……あ、『アッサムティー』だ。』
「知っているのかい？ ミルクティーにしてみたんだけれど、普通に淹れたほうが良いならそうするよ？」
『いや、知り合いに淹れてもらったときもミルクティーだったんで、ありがたいです。』
青葉さんと似てる。
「そうか」と優しく微笑む表情も、彼を彷彿とさせてしまった。
「なあ、お師さん。おれのこともメンテナンスしてぇな。」
「はぁ……客人の前ではしたないよ影片。清海に失礼だ。」
「そう？ Aちゃんは気にせんと思うけど、」
「清海が気にせずとも僕が気にする。」
ぶーと頬を膨らませる影片先輩だが、逆らうようなことはしない。
本当に尊敬しているらしい。
『お師さん』……斎宮宗さんは、二学年上の三年生。
どうやら、天祥院さんを毛嫌いしているようで。
仮にも生徒会所属の私とは反りが合わないかと思ったが、『fine』ではないなら許容範囲だそうだ。
まあ、私の顔面を気に入ってくれているので、『かろうじて』だとは思うけれど。
頬杖をつき、飴玉を躊躇なく噛み砕きながら、ふたりの様子を眺めた。
「「(すごい噛んでる……)」」
『んっ、』
ごくんっ、と飲みこむと、スマホにピコンッと通知が届いた。
机の上に置かれたスマホを手に取り、スクロールしてみる。
『……に〜ちゃん？』
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生しょうが(プロフ) - にゃーちゃんさん» うわぁぁ！更新できず申し訳ないです！！面白いだなんて照れますね…！これからも読んでくれると嬉しいです！！ (2022年12月17日 12時) (
レス) @page26 id: 9fefad8449 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！とても面白くて、引き込まれる様に一話から最後まで全部読んでしまいました…!!続きがとても気になります！更新頑張って下さい、楽しみにしてます！ (2022年12月14日 15時) (レス) @page25 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが(プロフ) - 空桜さん» こ、こんな長編を一気読み…!?（大歓喜）ハマっていただけて嬉しいです！あとちょっとで投稿ペースも戻ると思うので、これからも見守っていてください…！笑 (2022年11月23日 20時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
空桜(プロフ) - 初めまして、更新お疲れ様です。昨日から一気読みするくらいハマってしまいました笑 イベントやスカウトを交えつつオリジナルのお話を読める作品は中々なかったので新鮮です。お知らせも読みました。ご自身のペースで無理はなさらずに頑張って下さい (2022年11月19日 21時) (レス) id: bedbd72616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年10月29日 16時
