私の恋人。second【宇井郡】 (ページ10)

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ほのかは下をむいて、必死にやり過ごそうとする。

「どうしたんですか？」

もちろん、宇井が気づかない訳もなく。

宇井は、ほのかの隣に腰かける。

ほのかは恥ずかしそうにそっぽを向いた。

「何でも…ないですからっ。あっち行ってくださいよ…」

…

「いいから、話してよ」

宇井は急かすように言った。

しかし彼女は、ぐすん、ぐすんと小刻みに肩を揺らすだけだ。

宇井は心配そうに彼女の顔をのぞきこむ。

「なんか、言ってくださいよ…」

「貴方のせいでもあるんですからね！」

ほのかは急に、吹っ切れたかのように、短く叫んだ。

宇井は驚きに目を丸くする。

私…何かしたっけ？

「…っ」

「なーんて」

彼女はにはっと笑う。

「そんなわけないじゃないですか！」

「えっ…そ、そうなの？」

本当なのかはその顔からは読み取れなかった。

「明後日、よろしくお願いしますね！」

「ちょま＿＿＿＿＿＿＿」

ほのかは立ち上がり、逃げるように駆け出した。

「え＿＿＿＿」

宇井はポツンと取り残され、しばらくそこから動けなかった。