私の恋人。second【宇井郡】 (ページ3)

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「伊丙…入一等捜査官今日からよろしく」

手元の資料を見つつ挨拶する。

うん、似てる。

顔はあまり似ていないことに気がついたが、かもし出す雰囲気は、彼女と全く同じものだった。

「明後日に、お仕事があるんですよね。コクリア防衛の」

もう知っていたのか、と宇井は内心驚いた。

どこか、ふわふわしたものを感じさせる彼女だが、仕事は出来るらしい。

でも、
「コクリア防衛の話はこっちに回らなくなったんだ」

「ええっっっ」

入は口に手を当て、目を丸くした。

「本当ですか！？」

「…？そうだけど」

こんなに驚くことだろうか。

「そんなぁ、有馬さんとお仕事できないじゃないですかー」

彼女はがっくりとうなだれる。

「“喰種の社交場”に潜入することになったんだよ、30分後に会議があるから、必ず来てね」

「は～い」

彼女は間の抜けた返事をした。

そして、有馬さ～ん、と呟きながら部屋を出ていってしまった。

「一体なんなんだあの子…」

宇井はそう呟いたという。