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1話 ページ2



かたり、と音を立て文机に愛用の万年筆を下ろす。
そして一つ大きく、ゆっくりと伸びをし
立ち上がった


「行くなら今剣を連れていけよ」


部屋の襖に手をかけた瞬間、近侍である切国に釘を刺された

どうやら今からする事はお見通しらしい


「だいじょうぶですよ。切国はしんぱいしょうですね。……さ、あるじ様。まいりましょう」


そう言いながら何処からともなく現れた今剣が横につく

全く
仰々しい事だと嘆息しそうになり、飲み込む
その代わりに襖を開けた


『青江』

「呼んだかい?主」

『先に行って、危害を加えないように伝えてくれるかい?私も直ぐに向かうよ』

「んふふ、分かったよ」


そう言って姿を消した


とはいえ、此処から中庭までは少し距離がある
かなりの時間がかかりそうだな

それまでに異邦人が何かされないと良いが

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作者名:白昼のアマリリス | 作成日時:2021年4月3日 23時

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