十七話 ページ17
「先にいっておくけど、聞いた話だから、信憑性は五分五分だと思ってくれればいいわ。」
「うむ、それでも情報があるだけで違うと言うものだ。」
ジョジョの言葉に、一つ息をついて、言葉を紡いだ。
「…Aは、私の血脈上の叔母さんに当たる人の孫なの、つまり、私の名に当たるのかな、よくわかんないけどさ。」
直前まで睨み付けていた家系図の様子を思い出しながらもしっかりとした答えが出せないのは私が昔から変わっていないだろう。
退化も、進化もしていないと言うこと。
……まあ、退化したかもしれないけど。人間的な機能として。
考えるのは嫌いだ。
そんな事、ジョジョに任せていればOKだ。
「まあね、Aは両親を殺されているらしくてね、その現場を目撃したらしくってさ、警察だとかには何も話してくれなかったみたいなんだけど。まあ、絶対に確実に彼女の心に傷をつける出来事だったわね。」
承太郎、と紹介された若い頃のジョジョに見た目だけは似た青年が、明らかに顔を歪めた。
「母親はバスタブに顔を何度も押し付けられての溺死。父親は刺殺。……何ヵ所も切りつけられたり刺されたりした御遺体だったわ。」
数年前に見た無惨なその遺体を思い出せば、自ずと私の顔も歪む。
「彼女とDIOとの関係は？」
アブドゥル、と呼ばれた男が質問を繰り出してくるがこれに関して、私は首を横に振る。
「無いわ。財団で管理しているところでは全く無い。あの子が気付いて、秘密裏に動いていたのかもしれないけど……賢いから、あの子。」
「……そうか……」
「私がしっかり監視していなかったから、ご免なさいですむ話じゃあないんだけど。」
自然に目を伏せると、財団員の一人が車椅子に手を掛けた。
「……アカネさん…これ以上はお体に障りますよ…」
それとなく別れを告げるように促してくるが、冗談じゃあない。
今日の私はワガママである。
「大丈夫、今日は気分が良いの、ジョジョにも会えたしねっ♪」
軽くウィンクを飛ばしてやると財団員の女性は困ったように笑って、それでは……30分後に……と去っていった。
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ルナ - 主人公は記憶喪失…？ってことになったんですかね…理解力が低くてすんませんっ！ (2017年3月3日 22時) (
レス) id: 8f93dbae6a (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 『DIO様が召された』というコメで吹きましたww…あ、別に悪意あるっていう話じゃないですから！(笑) (2016年10月12日 17時) (レス) id: b758c2dc1a (このIDを非表示/違反報告)
姉がうるさい - 完結おめでとうございます。4部をやる予定はありますか？ (2016年5月3日 13時) (レス) id: 120ae2f1ca (このIDを非表示/違反報告)
弥一(プロフ) - 前から気になっていて、今日初めて読んだんですが面白くて一部から完結まで一気に読んじゃいました。面白かったです！ハッピーエンドじゃ終わらない。それがまたいいですね。東雲出雲さんの書くDIO好きでした！！完結おめでとうございます！！ (2015年10月10日 2時) (レス) id: bb50ae3e3c (このIDを非表示/違反報告)
ソルジャードリーム - ああ！夢主ちゃん生きていてくれたっ！でも最後がなんともっ…最後になりましたが、完結おめでとうございます!!!これからも頑張ってください！ (2015年9月12日 23時) (レス) id: 5aa7608348 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲出雲 | 作成日時：2015年8月23日 23時
