一話 ページ1
アメリカ
ニューヨーク
「テメェ！このッ！！」
勢い良く降り下ろされた拳の先には、一人の少女。
彼女の名前はA。
降り下ろされた拳をひらりと身をかわすことで避け、バランスを崩した男の腹に回し蹴りを決める。
男は勢い良く壁に打ち付けられると、ピクピクと痙攣している。
腰の引けた男がAに蹴りを打てば、ピリ、と一瞬だけ閃光が走ると、男の足は空中でAの指一本で止められる。
「ふぃー、しょっぼい蹴りねー。」
金色の髪をかきあげると、Aニタリと口角を上げる。
「こんの鯖ヤロウ！！」
無防備に晒された男の急所……股間を狙って蹴り上げると、男は動かなくなる。
はて、後一人居た筈なのだが、逃がしてしまっただろうか。
「うげっ、いったそー……」
声の聞こえた方に視線を向ければ、ピクピクと泡を吹いている男の後ろに立ちながら、股間を押さえている黒髪の男。
「ン……？アンタは…？」
「俺？俺はジョセフ・ジョースターだ。そーゆーアンタは？随分キレーな顔してっけど。」
にっ、と笑顔を浮かべる男を、"祖母譲り"のアイスブルーの瞳で見つめてから、ふにゃ、と、表情を崩した。
「アタシはA。いちおー、ロバート・E・O・Aて名前ね。」
「……するってーと…スピードワゴンのじいさんの…」
「養子ってことになるね、てか、ワゴンさんのってことは、アンタがジョジョ？」
「そうだぜ！」
明るく笑いかけるジョセフの顔から足の先までを舐めるように見てから
「ふーぅん。」
ズオオッ！と、空気を割くような拳を放った。
眉間を狙って。
「ぬぅおお！？」
マトリックスのように体を仰け反らせ拳をかわすが剥き出された腹に、右足が降り下ろされた。
ジョセフはこれを受け、地面に叩き付けられると、起き上がろうとした肩を踏みつけられる。
「う、ううぐ…」
唸るジョセフを満足そうに見下ろした後、
「アタシ、アンタのこと嫌いじゃあないわ。」
そう言って、早足にその場を去っていった。
「な、何だァ…あの女……」
不思議と痛みが残らない体に首をかしげていると、ジョセフの上に影が落ちる。
「て、てめー、このやろー…」
先程股間を蹴られた男が復活し、何を思ってか、でジョセフを追う。
「うげぇ！お、俺じゃねえってのーッ！！」
ジョセフが消えていった方向をチラリとみやりながら、"祖父譲り"の金色の髪を揺らしながら、ニューヨークの町に消えていった。
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ソルジャードリーム - 完結おめでとうございます!!!続編期待しています！ (2015年8月23日 22時) (
レス) id: 5aa7608348 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - 東雲出雲さん» うぉっ！？あとがきに名前が…！何か照れますね…笑 本当に、作者様の文章が大好きで！今回のお話も、とっても素敵でした！評価が一人一票なのが惜しすぎて…右の星連打しまくりました笑 三部も楽しみにしてます♪ (2015年8月23日 22時) (レス) id: 2ef6e2c81e (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - 桃さん» 素敵な作品だなんて(*´ー｀*)シャボン玉も見てくださってましたか！ありがとうございます。これからも頑張ります！！ (2015年8月23日 20時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
桃 - ふぉっ！？素敵な作品だと思ったら、弾けたシャボン玉の作者様だったんですね…！！シャボン玉もすごくすごく好きでした！ 更新頑張って下さい！応援してます(*´∀`)！！ (2015年8月22日 20時) (レス) id: 2ef6e2c81e (このIDを非表示/違反報告)
東雲出雲(プロフ) - 楓さん» ありがとうございます！一部の夢主とは正反対を意識したかったので！気づいていただけて嬉しいですo(^o^)o更新頑張ります！ (2015年8月20日 18時) (レス) id: 64e849f3b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東雲出雲 | 作成日時：2015年8月18日 11時
