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12/10 *夜 ページ4

彼は変わった。

あの頃の優しかった彼は、もういない。

私の好きな彼はいない。

幻想のように、泡のように溶けて消えてしまった。

私は何もしてあげられなかった。

私が何もしてあげられなかった。

もう、十二時ね。

最近は特に遅く帰ってくる。

さっきは、ああとは言ったけど、やっぱり好きなの。

彼が私の全て。

私は彼なしでは生きていけない。

私は依存してしまったのね。

彼は、どこ?

私は探す。泣きながら。



『どこ? どこにいるの?』



愛しているわ、貴方のこと。



『いやよ、冗談はやめて頂戴。出て来て?』



狂ってしまうほどに。



『私はあなたが全てなの。あなたも、私が全て、でしょ?』



ああ



『ああ』



あなたは



『いない』



どこにも



『いない』



私は



『ひとり』



寂しい夜を



『暗い夜を』








――私はひとり寂しい夜を過ごすのだろうか

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作者名:ゆう猫 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2013年12月21日 19時

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