126 知らない人たち ページ21
その日は直ぐに家に戻り珊瑚はAを治療し始めた
貴方「うん……でもおにいちゃんとしりあいなのかな?」
琥珀「厄介な人と知り合ったね……朧」
珊瑚「本当……あの人香水の匂いがキツかった」
琥珀「確かに……その前に女の子に容赦ない暴 力・暴 言とか有り得ない」
珊瑚「人間性疑うと云うか終わってるよ」
琥珀「……帰ってきた」
珊瑚「って云っても朧だけね」
兄の朧は右肩から血を流して帰ってきた
貴方「おにいちゃん、いたい?」
朧「平気だ。ごめんな、お兄ちゃんたち、当分帰ってこれそうにないんだ。
仕事場も忙しくて誰も来れないんだ」
珊瑚「私たちが行けばいいんじゃないの?」
朧「相手に出来ねぇから来るな
珊瑚、琥珀Aを守れよ」
珊瑚「云われなくても判ってる。
あたしたちはアンタと違ってAの支えになれってるから」
朧「そうかよ」
琥珀「朧……Aが朧たちに隠し事をしてると思う?」
朧「する訳ねぇだろ
Aは子供だぞ!?
周りに頼るのが当たり前だろ」
珊瑚「そう……さっさと行ってくんない?」
朧「じゃぁなA」
朧はAの頭を撫でると、何処かへ行った
琥珀「A、もう遅いから寝なさい」
貴方「うん」
或る日は兄の朧
別の日は中原中也
また別の日は芥川龍之介
に近づくなと知らない女性から暴 力や暴 言にAは毎日耐えてた