我儘ご令嬢様１ (ページ49)

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４７話ページ49

愛Side

真「僕たちはちょっと前まで、誰にも認識されない、何者でもない僕たちだった。
でも今は、こんな大観衆の前で全力で歌って踊れてる。それだけで充分幸せなんだ。
おかしいでしょ、罠にかかってるのに＿＿
君たちの計略のおかげで、本来の予定よりもたくさんのお客さんが僕たちを見に来てくれた。
巴先輩とA先輩の出した宿題をやり遂げることで、君たちの演出する舞台として目立たない歯車として組み込まれちゃった。
でも。君たちのお陰で新しいスキルを手に入れられたんだよ。
得しちゃったなぁって思ってるよ、多分みんな。それが、僕の大好きなトリックスターなんだ」

真さんは真緒さんの方に目を向けた。

気持ち良さそうに歌って踊ってる

真「衣更くんはいつも好き勝手動いちゃう僕たちに気を揉んで、バランスとったりとか四苦八苦してるんだけど、今回はバランスをとられてるから、何も考えずに伸び伸びと振る舞えてる。自然体でいれば衣更くんは真価を発揮できる。全部の力を無制限に解き放ってる衣更くんは、誰よりも輝けるんだ。魔法みたいにお客さんを魅了する、最高のアイドルになれるんだよ」

次はスバルさんに目を向けた。

楽しそうに歌って踊ってる

真「いつも人並外れた才能を上手く扱えなくて、垂れ流すみたいになっちゃってるけど、今回はきみたちが、道筋をつけてくれてる。すべてのエネルギーを正しい方向へ放つための鉄器を用意してもらえたんだ。僕みたいな足手まといな仲間を牽引するために、熱量を割いてた。でも今は、そのぜんぶを……鉄身を通して破壊力に変換してお客さんに放ってる。生きて帰れる人はいないよ。みんな明星くんに脳を焼かれて虜になっちゃう」

次にリーダーの北斗さんに目を向けた。