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帰り道 ページ41

私の帰る場所。

私が帰る場所。

私が帰っていい場所。

私の居場所。

私を必要としてくれてる人。

私を頼ってくれる人。

私を甘えさせてくれる人。

私に希望を与えてくれる人。




「私を助けてくれる人…かぁ…」


吸血鬼。
人間の血を吸って仲間を増やす、または捕食する。
血を求める生き物だ。
血を飲まなければどうなる?
干からびて死んでしまう。

吸血鬼。
圧倒的な運動能力を持ち、不死不老。
永遠の時を彷徨う生き物だ。
どうしたら死ぬ?
銀の弾丸で心臓を撃ち抜くか、自ら太陽の下に出る事だ。

吸血鬼。
太陽の下に出られない。
永遠に暗闇の中に住む生き物だ。
太陽の下に出たらどうなる?
全身焦げた後に跡形もなく、死んでいくだろう。



どうやっても私が『生きていた』という証拠は残らない。
だから本来、誰にも姿を見せてはいけない。
見せたときは『コロス』
それが掟だ。

だけど、私はそれを破った。
捕食するわけでもなく、仲間にするわけでもない。
殺さなければいけないのだ。



「うっ…っ!!」

突如、体の軸が乱れる。
私へのデメリット。
相当な体力を使ったのだろう。
うまく呼吸ができない。

それでもなんとか荒く呼吸して、体力の回復を待つ。
もう少しすれば歩けるぐらいにならなるだろう。

「っ…はぁ…はぁ…」

少しづつ、歩いていく。
ふらふらとする足取りで前に進むが、きっと誰にも見つからない事だろう。

私はみんながいないと、私の『存在』を認識してもらえない。

みんながいないと、私は誰にも見つからずひっそりと死ぬのだろう。

だけど、私は『存在』を認識してもらえるようになった。

それは、自分を認めてもらえたような気がして嬉しかった。



街灯に自分が照らされる。
見えない影を見ながら歩いていく。

自分の姿が見えないと、ここに存在しているのかととても心細くなる。

『もう、本当は『私』なんかここに存在なんかしていないんじゃないか。

いや、そもそも『私』なんていなかったのかもしれない。』


そんな、惨めで弱い思いになる。

「っ…。私は_」

私は…

「最低だ_」

『影』→←時が動き出した世界。



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甘乃レッド@アニメ愛しています(プロフ) - 闇音レンリさん» ありがとうございます!がんばりますっ! (2016年4月23日 9時) (レス) id: 30b0a4d1aa (このIDを非表示/違反報告)
闇音レンリ - がんばれ〜 (2016年4月22日 18時) (レス) id: 95664afb43 (このIDを非表示/違反報告)
麻莉 - 月夜さん» コメ遅くなりましたね…すみません!!面白いです!頑張ってくださいっ!! (2015年11月8日 10時) (レス) id: a3d5c5d5ce (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 麻莉さん» こちらこそいつもありがとうございます!!時々コメしてもうととてもこちらも嬉しいです♪ (2015年10月18日 22時) (レス) id: 3f11dc1e0e (このIDを非表示/違反報告)
麻莉 - 月夜さん» いえいえ!!上から目線なんてそんな!大丈夫ですよ!年も違いますし…返信嬉しいです! (2015年10月18日 22時) (レス) id: a3d5c5d5ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴの | 作者ホームページ:http://http://commu.nosv.org/bbs/airon3021  
作成日時:2015年8月19日 0時

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