助けてくれたのは2《伏黒恵》 ページ27
***恵sideです!***
遅い。あまりにも遅すぎる。
『今日は近くで任務だから夕方くらいには帰って来れると思う』
そう言って任務に向かったA。でも今の時間を見てみろ、もう8時だぞ。
いつもはもし任務が長引いても連絡をくれるのだが、今日はいっこうに連絡が来ない。
それになんか嫌な予感もする……
俺は席を立つとそのままの足取りで高専の正門を出た。
少し周りを歩いてみるも人どころか車が此方に歩いてくる気配すらない。
「……っろ…!」
「……!なんだ今の」
すぐそこの角から聞こえた声。恐る恐る足を進めて角を覗くと
____誰かも知らない男に襲われてるAを見つけた。
その途端俺の中で何かが切れた。静かにその男に歩み寄って男の手を掴む。
「おい、何してんだ」
漸く俺に気づいた男は拘束していたAの手を離して俺に殴りかかってくる。拘束が解かれた途端Aは力が抜けたかのようにその場に座り込んだ。
簡単に躱して男の手からナイフを取り上げてそのまま胸倉を掴む。
「何してんだって聞いてんだよ」
もう一度男を揺さぶって声を荒らげる。何も言わずにニタニタと気持ちの悪い笑みを浮かべるコイツを乱雑に地面に放り出した。
「答えないならいい。さっさと消えろ」
怒りを視線に込めてコイツを睨むと男は漸く「ひっ…!」とビビったように逃げて行った。
「……!A!」
ハッと我に返ってAの元へ歩み寄る。怖くて腰が抜けてしまったのだろうか、目の焦点が定まらないAの肩を必死に揺さぶる。
「おい大丈夫か!怪我は…!」
喉元には視線をやれば少し小さい切り傷があって赤い液体がうっすら垣間見えていた。
よくもコイツに怪我させやがって…ぜってぇ許さねぇ。
『め、……ぐみ……っ…?』
「…っ!俺だ!」
今にも消えそうな声で俺を呼んだA。漸く焦点のあった目に視線を合わせるとその瞳から涙が溢れ出した。
『…こ、怖かっ…た……っ…』
俺の制服を力無く握って泣きながらそういうA。
腕の中にAを納め、慰めるように背中を一定のリズムで優しく叩く。
「悪い……!もっと早く気づいてやれば良かった……」
そう言えば、泣きながら首を横に振るA。
「でももう大丈夫だ……俺がいるから……」
そう言って俺はまたAを強く抱き締めた。
字数ヤバたん…
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アメ玉(プロフ) - すーさん» すーさん!初めまして!お返事遅くなってしまって申し訳ないです!!リクエストありがとうございます!!了解致しました!少しお時間いただきますね!! (2020年12月20日 1時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - まかろにぱにーにさん» 初めまして!えぇぇそんな…神だなんて恐れ多いです……!ヾ(・ω・`;))ノ三ヾ((;´・ω・)ノあわあわ でも喜んで頂けたならすごく嬉しいです!暖かいコメントありがとうございます!! (2020年12月20日 0時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
まかろにぱにーに - え?待って?ナナミンイケメンすぎひん?神作品だ……。アメ玉さん(様)100年生まれてこなかった逸材では!? 神です。マジで。アメ玉様神アメ玉様神アメ玉様神アメ玉様神 (2020年12月19日 23時) (レス) id: b2ccf5b6d7 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - ちゃんみおさん» わあああちゃんみおさん!!(泣)引き続きリクエストありがとうございます!!了解致しました!少しお時間いただきますね!! (2020年12月13日 21時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - ぬたうなぎさん» やっぱりそうですよねぇ……スイーツは語彙力の宝庫ですね!(。・`ω・´)キラン☆←何言ってるか分からない (2020年12月13日 21時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アメ玉 | 作成日時:2020年11月25日 0時