94話 突きつけられた現実 ページ6
しばらく五条side続きます！
「……は？」
先生の言葉に頭の処理が追いつかず、気付けばそんな間抜けな声が喉から出ていた。
夜「何度も言わせるな。
傑が集落の人間を皆殺しにし行方をくらませた」
先生の言葉ひとつひとつに重みが感じられ、嘘ではないことが嫌なほど伝わってくる。
でも認めたくない。
＿＿＿＿傑が一般人を皆殺しにした？冗談も程々にしろって感じだ。
でもやはり先生の表情とその声のトーンがはっきりと真実だと伝えてくる。
嫌な汗が身体を流れ始めた。
「……んなわけねぇだろ！！」
夜「悟」
と今度は覇気のこもった強い声で名前を呼ばれる。
しかし名前を呼んだ本人は悔しそうな…少し後悔したような表情を浮かべ片手で顔を押さえる。
夜「俺も何が何だかわからんのだ……」
「……っ！」
何故だか分からないが俺は今無性にイラついていた。
その証拠に、いつの間にか爪が食い込むほど手を握り締めていたことに今気づいた。
先生の言ってることは事実なんだろう。
だが俺の魂がそれを全否定しやがる。
とうとう抑えきれなくなって俺は走り出した。
寮のある棟へと向かい、まずは傑の部屋のドアを開ける。
部屋の中は相変わらずきちんと整理されており、傑の匂いがまだ微かに残っていた。
しかも最近まで使われていたのか、ベットの上の布団は少しクシャッとして無造作に置かれていた。
俺はその次に、Aの部屋のドアを開ける。
バタンッ！！と勢いよく開けすぎてドアが一瞬跳ね返ってきた。
もしかしたら。
彼奴なら部屋で泣いてるんじゃねぇか。
そんな期待を持って無我夢中でAの部屋に走った。
＿＿＿＿けどやっぱりAの姿は無かった。
「……んでだよ…っ！どこ行ったんだよ……」
クソッと呟いて感情のままに壁を拳で叩く。
「悟」ともう一度名前を呼ばれ、ゆっくりと振り返ると
俺を追っかけて来たのか、そこには先生が立っていた。
「……何だよ。探しても無駄だって言いたいのかよ」
キッとそのまま睨みつけると先生はため息をついてポケットをまさぐり始めた。
数秒後、取り出したその手には＿＿＿＿ひとつの封筒が握られていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1590人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アメ玉(プロフ) - ななきさん» ななきさんこんばんは！すごく嬉しいです(泣)今は少し忙しくて更新おじいちゃん亀ですが、また続き書いた時は読んでいただけると嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2022年12月5日 0時) (
レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
ななき - 深夜に止まらず一気見させていただきました！！続きが死ぬほど気になりますぅぅぅう！天才作者様！！！暇な時があればどうぞよろしくお願いしますっ！！！！！！！ (2022年12月2日 1時) (レス) @page37 id: 5f7941b886 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 蟻さん» ありがとうございます…(T^T)まさか一気読みして頂けるなんて、、、徐々に頑張って続き出していきますので、これからも少しずつ目を通していただけると嬉しいです！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 識さん» ありがとうございます！(T^T)お返事が大変遅くなってしまい申し訳ございません……！今年も沢山目を通していただけますと幸いです！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
蟻 - ハマりすぎて一気読みしました。。続きが気になります( ;ᯅ; )アメ玉さんのペースで投稿楽しみに待ってます！ (2022年1月5日 2時) (レス) @page27 id: 120560daa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アメ玉 | 作成日時：2021年2月20日 22時
