95話 差出人 ページ7
そのまま先生は無言で俺に封筒を差し出した。
「……なんだよこれ」
俺は先生を睨みつけていた目を封筒に向けてさっき同様睨みつけた。
夜「…きっとお前の知りたいことが全部ここに書いてある」
…は？全部…？
じゃあこれを読めば、傑が裏切ったことも、彼奴がここにいない理由も分かんのかよ…
それに、もうこの中身の内容知ってんだったらわざわざ封筒渡さねぇで直接口で言えばいいだろ…
「もったいぶってねぇで話せよ…これは何なんだよ！」
俺は怒りに任せ壁をもう一度ドンッと叩く。
.
.
夜「…これはAからだ」
「…！？彼奴から…？」
ガッと先生から封筒を奪うと急いで綺麗に3つ折りにされた紙を取り出した。
.
.
＿＿＿＿綴られた文字を必死に目で追う。
何度見ても綺麗な字。
.
.
美しくて、強くて、真っ直ぐな、そんな字。
【字は人を表す】って言うけど、まさか本当だったとは思わなかった。
＿＿＿＿最後のひと文を読み終えると、肩の力が一気に抜けた。
夜「…悟、なにか分かったか？」
.
.
天井を見上げ、俺は静かに呟く。
「いいや。何も分からなかった…
でも１個だけ…改めて思い知らされた。
＿＿＿＿彼奴は本当に、バカが付くほどお人好しだってことが。
.
.
あんな適当に話流した奴にこんな手紙くれるとか…お前、どうかしてんじゃねぇの…？」
＿＿＿＿そりゃあの傑が惚れるわけだ。改めて気づいたわ。
ハハッと短く、乾いた笑いを零すと俺は先生に向き直った。
夜「…悟？…お前何を「なぁ先生、彼奴どこ行った？」…彼奴…あぁ、Aのことか？…彼女は…」
顔を曇らせ、言葉をわざと濁す先生。
「…あーもう…。どうせ傑止めにでも行ったんだろ？」
その言葉に先生は分かりやすいくらい反応を見せた。
「んで？どこまで行ったんだよ。二人とも連れ戻してくるからさっさと場所教えてくれ」
と急かすように言うも、相変わらず先生の顔は曇ったまんまだった。
夜「別に教えてもいい。
＿＿＿＿だが彼女はもう…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1594人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アメ玉(プロフ) - ななきさん» ななきさんこんばんは！すごく嬉しいです(泣)今は少し忙しくて更新おじいちゃん亀ですが、また続き書いた時は読んでいただけると嬉しいです！！ありがとうございます！！ (2022年12月5日 0時) (
レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
ななき - 深夜に止まらず一気見させていただきました！！続きが死ぬほど気になりますぅぅぅう！天才作者様！！！暇な時があればどうぞよろしくお願いしますっ！！！！！！！ (2022年12月2日 1時) (レス) @page37 id: 5f7941b886 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 蟻さん» ありがとうございます…(T^T)まさか一気読みして頂けるなんて、、、徐々に頑張って続き出していきますので、これからも少しずつ目を通していただけると嬉しいです！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
アメ玉(プロフ) - 識さん» ありがとうございます！(T^T)お返事が大変遅くなってしまい申し訳ございません……！今年も沢山目を通していただけますと幸いです！！ (2022年1月5日 23時) (レス) id: bd385b4018 (このIDを非表示/違反報告)
蟻 - ハマりすぎて一気読みしました。。続きが気になります( ;ᯅ; )アメ玉さんのペースで投稿楽しみに待ってます！ (2022年1月5日 2時) (レス) @page27 id: 120560daa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アメ玉 | 作成日時：2021年2月20日 22時
