50、雨と虹 ページ8
マソオ「おい、チャクロはどうした？」
サミ「あれ？ほんとだ、どこ行ったんだろう」
マソオ「ったく！単独行動は禁止だとあれほど…」
「マソオさーん！」
マソオ「コラァッ！チャクロ！！てめぇどこに…」
「それよりマソオさん！大変なんだ！」
マソオ「ああ？！…あっ！しかもお前、モノ拾って来やがっ…」
「違うよ！モノじゃなくて、人だよ！！」
マソオ「ああ？人だ？」
「「「………！」」」
ズサザザッ！！
マソオ「お、お、おい…！マジかよ！」
ギンシュ「人…初めて…」
「突然倒れてしまって、怪我もしてるんだ！放って置いたら死んじゃうかもしれない！」
俺が必死になってそう言うと。
ギンシュ「…どうする？一旦島に戻るか？」
トビ「でも…」
マソオ「人命が優先だろ…偵察は切り上げだ。戻るぞ」
マソオさんの言葉に皆、渋々ながら頷いた。
「サミ。この服、着せてあげてくれない？彼女のだと思う」
サミ「うん」
サミに服を渡すと、横たわる彼女とサミに背を向けて、砂海の果てを眺めた。
サミ「この怪我、だいぶ時間が経ってるみたい」
「そっか…」
胸にあった傷は確かに深かった。
だけど、既に塞がっていて、その傷が原因で倒れたとは言いがたい。
「…」
…彼女が情念動で、襲ってきたことは言わないでおこう。
きっと彼女だって、俺が急に現れたからびっくりしたんだ。
ポツ…ポツポツ
「あ、雨…」
サミ「ほんとだ！晴れてるのに！」
雨は泥クジラの貯水池に蓄えられ、私たちの大切な生活の糧になる。
また雨天は吉兆と言われていた。
だんだんと近づく泥クジラの真上に、大きな虹がかかっていた。
「虹まで…！」
サミ「きっといいことがあるね！」
うん、そうだね。
俺はサミの言葉を強く共感した。
この少女が、私たちに誰もが知らない未来を連れてきてくれるのかもしれない。
私たちは強くそう思った。
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姫乃(プロフ) - 鈴さん、ありがとうございます！そんなー！嬉しいです！読んでくださるだけでもありがたいのに、面白いだなんて、楽しみだなんて！！中間考査中にも更新出来たらしますね！ (2018年5月10日 0時) (
レス) id: 9a7901e607 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - すごく面白いです！！いつも楽しみにさせてもらってます。更新頑張ってください！応援してます！ (2018年5月9日 22時) (レス) id: 8f94786c83 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃(プロフ) - ああ！！��(ﾟДﾟ)ありがとうございます！忘れていました！！！ (2018年4月15日 16時) (レス) id: 12f13cd074 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外して下さいねー (2018年4月15日 16時) (レス) id: c7490cab95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫乃 | 作成日時：2018年4月15日 16時
