第1話 ページ4
愛玲side
?「愛玲〜!」
そんな声とともに後ろから誰かにぎゅっと抱きしめられた。
その衝動で耳につけていたイヤホンが外れる。
流れていたお気に入りの音楽も途切れて思わず眉をひそめて後ろを振り返った。
「もう龍我、急に抱きつかないでっていつも言ってるよね?イヤホンも外れちゃったんだけど」
不機嫌そうな私の表情を見て龍我……幼馴染みはさっきまでのニコニコ笑顔とは一変して慌てだした。
龍我「えぇっごめん!ほんとごめん!」
はい!ごめんね、と申し訳なさそうに外れたイヤホンを私の耳につけてくれた。
ここまでしなくてもいいんだけどな、と思いながらありがとう、と言うといいよ!と元気な声が返ってくる。
龍我「って、え?愛玲ってばイヤホン外しちゃうの?」
せっかくつけたのに、とイヤホンをしまう私に不服そうにそう言う姿に思わず笑ってしまった。
「せっかくだから龍我と話しながら登校しようかなーと思ったんだけど……嫌?」
龍我「え、ほんと!?嫌じゃない!全然!!」
やったー!と嬉しそうに目を輝かせる龍我に可愛い以外の言葉が見つからなくて……そこらの女子よりも可愛いんじゃないか?
龍我「よーし、じゃあ行こ愛玲!」
「へ?」
パッと私の手をとって長い足で走り出す龍我に、その後私はついて行くのに必死だった。
『りゅ、龍我!君足長いし足速いんだよ!!』
『愛玲足速いんでしょ?大丈夫大丈夫!』
『男子と女子だぞ!?全然違うでしょ〜!!』
__________
佐藤 龍我
高校1年生。
愛玲の小さい頃からの幼馴染み。
愛玲が大好きでスキンシップが激しい。
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作者名:向日葵 | 作成日時:2019年9月3日 19時