深海のヒヤシンス【影山飛雄】 (ページ8)

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『うんまぁ！！何コレ！！ふわっとろ！！』

「Aちゃんはパンケーキ好きなんだ
すんごい美味しそうに食べるよね～」

『え？食べるの初めて！！
テレビとかでよく見てたから嬉しい！』

「えっ初めて？」

「……珍しいな」

2人がなんか話してたけどそんなの気にしない！！

私が気にするのは、今目の前にあるスイーーツのみ！！

毎日病院食とか、良くても味の薄いケーキとかだったからなぁ。うんまぁ！！

『ひょーへぁふはりはろっふぉふぉふぉはっふぉ？』

「飲み込んでから言え」

「そんな口に詰めると窒息しない！？水飲んで水！」

及川さんに差し出された水を飲んで口の中のものを無くす。

『えーと、2人は何処の学校の人なんだろうって』

「ん？俺達ー？俺達は「青葉城西だ」って！！
なんで被せんのさ！！」

「黙れウザイ」

「辛辣！！」

青葉城西……？？あーー、まぁ近いといえば近いのか。私立の学校だったよね確か。

「Aはここら辺のか？」

『あー、まぁうん！！烏野だよ』

「ﾌﾞﾌｫゴホッゴホッ」

「ﾌﾞｯ…か、烏野なのかお前……」

2人して飲んでたコーヒーを吹き出した。

及川さんに至っては大丈夫？むせすぎでは…

『烏野がどうかしたの？』

「いやー、なんというか」

「あそこに俺らの超絶可愛くない後輩がいるんだけ
ど周りの奴らも奴らでﾌﾞﾂﾌﾞﾂ…｣

『お、お疲れ様です……』

及川さん目が逝っちゃってますが、大丈夫だろうか…

「こいつの事はほっとけ」

『う、うん』

すると、ボーンと店の時計が鳴った。

どうやら3時らしい。

……ん？3時？

『うわぁぁぁぁああ！！！！』

「A！？」

「うわっ、何何どうしたの！！」

『わ、忘れてた……』

白衣の天使、言ってた。

寄り道しないで帰って来るのよ…って。

白衣の天使が白衣の悪魔になる……

もうダメだ。うん、時には諦めも大切だよね。

「なんか悟り開いてない！？」

｢おいA！？戻って来い！！！！」

(カフェの中でも騒がしい奴らだった。)