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「……で?殺されると思ってあんな道端で土下座
をしたと?」
『…はい』
「俺悪くないよね…?」
「うるせぇクソ川、ぶつかられて足踏まれただけで
騒ぎ立てるんじゃねぇよグズが」
「俺に対しての当たりが強いよ!!」
現在地は先程の美容室から少し離れた場所のカフェ。
あの後何があったのかと言うと、土下座をし続ける私、焦るこの及川という人に拳骨を落とし、このカフェまで引っ張ってきた岩泉様。
机を挟んでお怒り中である岩泉様に、私と及川さんは身を縮めているのである。
怖いよこの人、走ってきた時
「こんっのクズ川!!!何してやがる!!!」
で、及川さんに1発
「お前もいつまで周りも見ずに土下座してやがる!」
で、私に1発……痛くはなかった、優しかったよ…うん……
「何女子に土下座させてんだこのクズが!!!」
で及川さんに1発
怖いよ
「いいか?あんな人通りの多い所で痴話喧嘩にしか
見えないもの見せられた人達の気持ち考えたこと
あるか?周りに迷惑かけんじゃねぇ!!ガキじゃ
ねぇんだからな!!」
『はい、申し訳ありませんでした』
「ごめんなさい」
「分かったならいい。」
ため息をついた岩泉様は私の方を見ると、少し眉を下げて申し訳なさそうな顔をした。
「あー、悪かったな。あの状況とはいえ、見知らぬ
女子を殴ったりして、すまない。」
『いえそんな!!それに殴ってませんよ、あれ
コツンでしたから。及川さんのはゴッツンの
2発でしたし。』
「クズ川はあれぐらいしなきゃ意味ねぇんだよ」
「岩ちゃん!?」
こうしてみると、岩泉様も及川さんも優しそうな人達だ。早とちりした私が完璧に悪い。ほんっと申し訳ない……
「にしてもさー、初めてあった子に足踏まれて、
命乞いされたのは初めてだったよ」
「前例があったら怖ぇよ」
『あはは……つい、イケメンを見たら危険察知アンテ
ナが暴走したというか……』
「イケメン見て危険感じるの!?」
「そりゃ仕方ねぇな、どんまい及川」
「いやおかしいでしょ!!」
『あ、このパンケーキ美味しそう!!』
「おう、頼め頼め。コイツの奢りだ」
「え、いや、ん!?」
『えっマジすか!!あざーーーす!!』
「………うん」
その後、岩泉様と私でめっちゃ注文した。
遠慮?そんなの野暮ってヤツだぜ!!
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ゆん(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです🎵続きが気になります! (2022年4月8日 9時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄桃桜 | 作成日時:2021年1月17日 16時