深海のヒヤシンス【影山飛雄】 (ページ38)

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今日は高校総体の部活動壮行会があった。
各部、熱があってとてもTheアオハル！って感じ。イイネ。

……そして、とうとうインターハイ前日を私達は迎える。

「今日は早く帰って休めよ！」

「「はい！！」」

烏養コーチの一言で、解散しようとした。

「あーちょっと待って！」

武田先生がそれを制止、皆の視線が集まる。

「もう1ついいかな…清水さんと、古部さんから」

おおおお、やっばい緊張する。視線が痛い…！！
潔子さんもちょっと緊張してるじゃないか！止めろお前ら！！

「激励とか…あまり得意じゃないので…」

そう言って武田先生と共にかけて行く。
私はその前に振り向いてこう言った。

『め、目の穴かっぴらいてよく見ておいてくださ
い！！』

後ろから「目の穴とは」と、聞こえてきたけど知らん！！こうなったら勢いで生きろ私！！

上に行き、私達が遅くまで手にかけたコレを3人で広げる。

「せーのっ」

【飛べ】

黒の布に白い字で大きく書かれた横断幕。
私と潔子さんはこれを手直ししていたのだ。

「掃除してたら見つけたから、綺麗にした。
Aちゃんと一緒に」

「「うぉぉぉおおお！！！潔子さん！！」」

親衛隊の先輩2人が盛り上がる。

「まだだ…多分、多分まだ終わっていない」

さっすが部長！！よく分かってるーー！

横を見ると、言い出しずらそうにしていたので潔子さんの肩を軽く叩く。

潔子さんは頷いて…ついに……

「…………が…がんばれ」

言い終えて、下へ降りていく潔子さん。そんな中、静寂が暫く続くと、

一気に崩壊した

「清水ぅぅ！こんなの初めて！！」

「うっ……ぐっ……」

3年を始めとした2年が大号泣だ。

そうだろう、そうだろう！！潔子さんの激励は心に効く。私も隣で聞いていて泣きそうになった。

「古部ー！！」

突如日向に名前を呼ばれる。

なんだその目は

……あれ、先輩？なんで泣きながらこちらを見るんですか。

……潔子さん、そのグッジョブの手は何ですか？？可愛いですね？？

『ぅ……分かりましたよ…言えばいいんでしょ、言え
ば……

えー、ゴホン……
明日、皆で勝ちましょう。信じています』

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