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ガラ
飛雄は保健室の扉を乱暴に開く、ヒヤッとしたが、誰も居ない様なので安心。
私を椅子に座らせると、飛雄は私の足元に屈み、なんと足をテーピングし始めたのだ。
何があった???
えっ、ごめん意味わかんないんだけど。飛雄私の事嫌ってなかった!?優しいとか怖くない!?
『え、影山…』
「は?」
優しくなかった。
「まずお前、ボールは出来るだけ床に置くな。
さっきみたいになるからな。置いたとしても、
常に気をつけろ」
『あ、はい』
「で、怪我したらちゃんと言え!んで手当ちゃんと
しろ。そんな時にヘラヘラすんな」
『うん』
言い方はムカつくけど、これは心配してくれてると受け取っていいんだよね…?
テーピングしてくれてる手は優しいから。
「今日は練習終わるまでここにいろ、その足じゃ
来られても迷惑だ。冷やして出来るだけ安静。
いいな?」
『わかった……えと、ありがとう』
「…別に」
そう言うと、保健室を出ていってしまった。
『……あれ本当に影山?』
なんか飛雄って情緒不安定だよな。
……そういえば、練習終わるまでここにいろってどういう事だ?
帰れとは言わなかったし……
とりあえず、練習が終わるまで待つ事にした。
ちゃんと言われた通り、氷で足を冷やしながらね。
_____________
なんかガサガサ音するな……誰か……いる?
『って、寝てた!?』
ガバッと身を起こせば、目の前にいた飛雄と目が合う。
『え、影山?なんで…』
「練習終わった、今8時な」
『はぁ!?私そんな寝てたの……驚き』
確かに外はもう暗い
私はソファで眠っていたらしく、しっかり髪がボサボサだ。
髪を整えながら今の状況整理していたのだが……
「足は?」
『え、…まだ少し痛いけど歩けなくはないよ?』
「そうか、これお前ので合ってるか?」
飛雄が持ってるのは私のカバン
『え、うん。どうして…』
「さっき日向が持ってきた」
成程……
「お前バスだよな?」
『そうだけど……』
「じゃあ早く準備しろ。送ってく」
『え、何て?』
「………送ってく」
『影山……大丈夫?』
「は?」
いやいやいやいやいやいやいやいや、は?
え、何があったの飛雄さん??
ちょっと情報量がやばいんだけど。
え、何この少女漫画な展開……は?
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ゆん(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです🎵続きが気になります! (2022年4月8日 9時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薄桃桜 | 作成日時:2021年1月17日 16時