深海のヒヤシンス【影山飛雄】 (ページ13)

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「古部は部活何にするのか決めた？」

『えっ、あー……なんだろ、特に決めてないかな。
日向は部活してんの？』

私がそう聞くと、何故か誇らしそうな顔をしながら口を開く。

「俺はバレーボールしてんだ！」

へー

バレーボール

『ばっばばばっばばバレーボール！？』

「う、うん。壊れた？」

まさかこんな近くにバレー好きがいたなんて…

流石烏野！？(たまたーま)

『日向バレーボールしてんだ……』

すると、少し影を落とすように俯く。え、地雷踏んだ？

「やっぱり…俺がバレーしてるの…変、かな。
この身長だから…」

うーーーーんと？？？？

日向の身長は、バレーをするには確かに小さい。
だから、その身長でバレーしてんの！？って私が言ったように受け取ったのね。なーる。

瞬時にここまで考えた私を誰か褒めやがれ。

『いやいやいや。そんなこと言うわけ無くない！？
私そんな性格クソに見えるわけ！？え、顔…
顔なのか…？？？
っじゃなくて！！おい日向。ここは何処、高校の名
前は？』

「えっ……烏野…です」

『そう、ここはあの烏野だよ！！小さな巨人、
あの決して大きくない身長で活躍した超有名人
が青春と共に成長したこの烏野で、身長を理由
にバレーが出来るかどぅか決めつける奴いる？
いるなら教えて、ぶっコロすから。私の聖地を
汚す奴は許さん。』

「小さな巨人………小さな巨人知ってんの！！？？」

『へ？』

「俺さ小さな巨人になりたくて此処に来たんだ！！」

グイッと顔を近づけて

その距離わずか数センチ。

少女漫画か。

『……スト……は……の』

「え、何？」

『ファーストキスは決めてるの！！！！』

目をギュッと瞑りながら立ち上がった。

ゴン、という鈍い音と痛みがしたと思ったら、人が倒れる音もした。

頭がクラクラする、ヤバい頭打ったんだ……と目を開ければ、床でノビている日向を発見。

あ

「ひ、日向が古部の頭突きで吹っ飛ばされたぁ！！」

『きっきゅきゅきゅ救急車ぁぁぁぁあ！！！』

「古部が壊れたー！！！！」

まさかの当たりどころが悪くて、日向が吹っ飛ばされるとは……すまないとは思ってる。

安らかに眠れ。

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