深海のヒヤシンス【影山飛雄】 (ページ12)

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朝のホームルームは、なんともアッサリ終わってしまった。

あれなのか、私はやはり歓迎されていないのか。

｢古部さん！！俺、日向翔陽よろしく！」

『ﾄﾞｩｴｯ……あ、はい。よろしく…？』

これはボッチ確定はいオワコン。とか思ってたら前の席のオレンジ髪の子が話しかけて来た。

髪めっちゃオレンジやんな……すんごい俺元気君ですって感じ。

「あっ、ごめん！！急に話しかけたりして、ビック
リした！？」

と思ったら慌てふためいてるけど！？元気なのネガティブなのどっちなの！！！

『いや別に……』

「そっかー！！」

何だこの笑顔、犬か、天使か、可愛いな。

「あ、俺の事は日向って呼んで！」

『じゃー私は古部で。』

おお、これはまさかの高校で初のフレンズGETだぜ？

「おいおい日向！！お前が勢い良く行くから俺ら
出遅れただろーーが！！」

「いっだっ！！だからって殴るなよ！！」

「古部さんよろしくー！」

「うっわ髪フワフワ！！」

その後からはクラスの人が周りに集まってきて収集がつかなくなってしまった。

でも、優しい人たちばっかりで安心した。

これは私の青春明るいのでは！？キャッキャウフフの高校生LIFEがすぐそこに……！！！

(昼休み)

あっという間に午前の授業は終わり、第2のイベント昼休みがやって来た。

……だが、そう簡単に行くものではない。やはり予想通りグルーブは出来上がっている。仲間に入れてと言えば入れてくれるのだろう……が、生憎とそんなメンタル持ち合わせていない。

「古部ー、昼メシ一緒に食おーぜ！」

『ひ、日向…お前ってやつはッ…！！』

「？」

『喜んでお供させてください！！』

「お供？？」

おめめが豆の日向も可愛いね！！

振り向いて私の机を挟んで食べる形。お口モグモグしてるし、ひと口ひと口が可愛い。なんじゃこりゃあ。
世界遺産に日向翔陽ってあったっけ？？

『日向可愛い』

「な、か、かわっ！？」

一瞬顔を赤くして照れたが、すぐに口をとんがらせる。そういうところだって！！！わかる！？

「カッコイイの方がいい…」

『カッコ可愛い』

可愛い要らないー！！！と真っ赤になりながら喚く日向をクラス全員で微笑みながら見ていた。

このクラス最高。