油断は禁物 ページ24
『研磨、服ありがとう』
｢…いや良いけどなんでここにいるの？｣
思っても無いセリフに驚いた。研磨がここに泊まっていけ(強制)といったのに…なんでここに居るかだって？ただ私はお風呂から上がって、服もない私に貸してくたお礼をしに来ただけなのだけど。
｢…言い方が悪かった。取り敢えず外で話そう｣
そう言って私の手を引っ張る、周りにいる他の部員は引っ張られていく私を見ながら笑顔で見送っていった。そして廊下を歩いていくと近くの階段に座り込むとボソボソと話し始める彼。
｢あのさ、もう少しAは危機感持った方がいいよ｣
『どういうこと？』
｢男が群がってる部屋に女の子1人濡れた髪晒して平然と入ってくるなんて…考えられないよ｣
『で、でも皆いい人だし』
｢でもじゃなくて、誰にでも警戒心を持てって言ってるの｣
眉間を寄せしかめっ面をして怒る。彼の言ってることは正しい、いくら彼の仲間だからと言って油断するのは良くない…
『ごめん』
｢別に、次気をつけて｣
私と同い年なのに研磨はいつも考え方が大人で周りを見ている。私は自分のことしか考えられない、だから鉄朗と仲が悪くなるし角名君にも秘密がバレるんだ…。改めて自分の短所に気づく、彼もそんな私の心中を察したのか話題を変えてきた。
｢クロとどうだった？｣
『ごめん…上手く話せなかった』
｢まあ…そんな気はしてた。Aはクロと仲良くしたくないの？｣
『そういう訳じゃない！けど…今日会って鉄朗は昔のこと全然気にしてないみたいだったから、なんかイライラしちゃって』
私には凄く辛いことだったのに、彼からすると全然気にする程でもないって遠回しに言われているみたいで腹が立ってきたんだ。そして馬鹿馬鹿しくも思えてくる。
｢……だって、クロ｣
『ぇ…』
全身が熱くなってくる、ジワジワと冷や汗が流れていく。さっきまでの短夜の涼しさなんか感じられない、だって呼んだのは私の名前ではなく、会話の主題｢黒尾鉄朗｣だったから。
｢…おう｣
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ちゅこ(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。大変お待たせ致しました…全力で頑張らせて頂きます！！ (2021年9月30日 22時) (
レス) id: a23258a94d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの？私バカなの？((((喧しいわ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゅこ | 作成日時：2020年12月13日 19時
